続・黒のノエル

現在週刊ヤングマガジンで連載中の異世界ファンタジー漫画『パラレルパラダイス』をはじめ、純愛ダークファンタジー漫画『極黒のブリュンヒルデ』、美少女SFバイオレンスラブコメディ漫画『エルフェンリート』、スポコン漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、食べ歩き企画、ライトノベルの執筆などをしております。どうぞごゆっくり見てください。

             攻殻機動隊

 世の中に不満があるなら自分を変えろ。
 それが嫌なら、耳と目を閉じ、口をつぐんで孤独に暮らせ。

 アニメやゲームのキャラを広告塔にするのは、時に絶大な効果を発揮すると思う蔵間マリコです。
 今日の夕方の事。自分は、イラストを描くためのネタ集めとして地元の駅で色々と写メを写していた。正直、傍から見たら不審者に見られるかもしれないが、別段、変なことなどしていない。とまあ、適当に駅内を散策したのだが、ちょっと面白いものを発見。それが、上の『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』の広告兼サイバー犯罪撲滅キャンペーンの警察庁のポスターだ。
 いや~、これは今まで見たアニメとのコラボレーションのキャンペーンポスターの中でも、一番といっていいぐらい強烈。この攻殻機動隊を見たことがある人なら分かるかもしれないが、この作品は作中でたびたびサイバーテロとの戦いが描かれている。PSNがアノニマスにクラッキング攻撃をされて、ネット社会の脆弱性が指摘されている中、素子とバトーとトグサで対抗というわけか…。作品そのものを知らない人は、あまり意味が無いかもしれないが、一般受けしやすい名探偵コナンの防犯キャンペーンとか何故か交通安全キャンペーンに買って出た機動戦艦ナデシコのホシノ・ルリよりも作品の性質上、適任かもしれないな。なかなかイノセンスのあるチョイスだ。
 しかし、どうせこのキャンペーンポスターを張るんだったら、あの曲も流して欲しかったものである。やなせたかし作詞、いずみたく作曲の『手のひらを太陽に』を。勿論、タチコマボイスで。

 しかし、キャンペーン用の漫画・アニメ・ゲームのコラボレーションって、結構目立ちますし、思ったよりも印象的ですよね。
 例えば、近年のコラボレーションの代名詞ともいえる島根生まれの蛙男商会のギャグアニメ『秘密結社 鷹の爪』。恐らく、このアニメ本編や劇場版アニメを見たことのある人は少ないかもしれないが、鷹の爪の関わっているのコラボキャンペーンは非常に多いため、そういった媒体で見た事のある人は多いだろう。映画での鑑賞上での注意のアニメ、JRのポスター、モンスターハンターポータブル3rdのプロモーションアニメなどなど…。特に映画の上映前アニメは、面白くない映画を見てしまったときに、一番面白かった所が鷹の爪のギャグなんて皮肉られる事があるからな。それだけ、インパクトの強いものといえよう。
 あと、変わりどころで言いますとギャルゲーのキャラがキャンギャルを担当する事なんてのもあった。和歌山県の熊野古道の町興しのためにKeyCLANNADの伊吹風子が描かれたポスターなんかがあるし、AIDSや0-157の予防キャンペーンなんかに、CIRCUS水夏のスピンオフとしてゲームが製作されたなんて逸話もある。何ていうか、アダルトゲームの会社に任せるという選択肢が凄い…。
 まあ、水夏という作品の性質上、名無しの少女というボクっ娘の死神が登場するから縁起が悪いとお蔵入りとなり、それを再び0-157の予防キャンペーン用に使おうとしたが、「AV女優が授業に出てくるようなものであり、アダルトゲームのキャラクターが教材に登場することは好ましくない」といった、ある意味もっとも理由でボツになってしまっているが。どちらにしろ、色々な意味で注目を集めているのは確かだ。

 現代の宣伝手段ともいえる漫画・アニメ・ゲームのコラボレーション。
 宣伝内容とコラボ相手さえ合致すれば、普通の宣伝方法よりも絶大な効果を得られるかもしれない。今回のだって限定的であるにしても、知っている人にはかなりインパクトがあるに間違いないし。ホント、現代人の発想は底が知れない…。

        

              岸部露伴001

 そうだよ…必要なのは「リアリティ」だ。
 
 最初は食わず嫌いだったけど、一回見てみると思いっきりはまってしまった蔵間マリコです。
 じゃじゃーん!!今日の夕方、市内のゲームセンターのクレーンキャッチャーでこんな物を手に入れましたー!!バンプレストのプライズ景品『MASTERS STARS PIECE ジョジョの奇妙な冒険 岸部露伴は動かない~六壁坂~ 岸部露伴』っす。
 いや~、プライズ景品のフィギュアを集めるのが趣味な自分ですけど、この岸部露伴のフィギュアは凄く欲しかったんですよ。ジョジョの中でも、吉良吉影と並ぶもっとも好きなキャラの一人でしたからねえ~。しかも、サイズがプライズ景品にしては半端無い大きさですから。ジョジョ大好き人間としてはGETしない手はない。だから、今日はそのために幾らかの軍資金を用意して挑戦しました。
 そしたら、なんと3回目にてGET!!普段は、10回ぐらい挑戦して、泣く泣く店員さんに調整してもらうのがオチなんですけど、今回はそんなに浪費せずに手に入った。ここ最近、比較的ツイていると感じていたけど、こんな所でもツイていたとは…。まさに、ポコロコと比肩するほどの強運っぷり。マジで最高ですわ。
 で、肝心の出来なのですが、プライズ景品としては相当なもの。箱のサイズに合わないほどの大きさのため、どうやって入っているのかと思ったら、上半身と下半身が分離されており、それを繋げて合わせる。ただそんなシンプルな構造だけど、その繋ぎ目が全く見えないように作られている。そして、立体感、再現度、ジョジョ立ち、服のなびき方、リアリティ、大きさ、重量感共に良し。台座が無いから少しでも揺れたらかなり危ないけど、それを除けばなかなかのものである。やっぱ、バンプレストのジョジョのプライズ景品は最高だわ。

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 まあ、そんなプライズ景品を入手できてご満悦な自分ですが、ジョジョを知らない人にちょっと岸部露伴の説明をしたい。
 岸部露伴、彼が初登場する作品は『ジョジョの奇妙な冒険PART4 ダイヤモンドは砕けない』。主人公・東方丈助の住む杜王町の漫画家だ。性格は簡単に言えば、変人で偏屈。漫画のネタにするために隣にいたクモを食べる、重傷を負わされても尚も漫画を描き続ける、妖怪伝説の漫画を描くために山を買って破産するといった常人では考えられない奇行が多い。そして相手にもよるが、自らの我を貫き通そうとする我儘っぷりが目立つ。まさに、芸術気質のキャラともいえる。
 そんなジョジョ屈指の変人であるが、彼の最大の魅力はその変人という性格を原動力とした所である。子供相手に宙に飛ぶほどの勢いで史上最大のジャンケンをしたり、チンチロでイカサマの原因が掴めずに自ら指にペン先を突き刺したり、敵スタンドに養分を吸われても死にかけても「だが断る」と突っぱねる。その徹底した不屈の意志と根性が、ジョジョのテーマである人間賛歌とマッチし、岸部露伴というキャラを面白くさせているのだ。
 そして、岸部露伴の特徴はもう一つ。それは、ジョジョシリーズの中でもピカ一の出番数がある事だ。初登場のPART4に、外伝漫画『岸辺露伴は動かない 〜エピソード16‥懺悔室〜』、『岸部露伴は動かない ~六壁坂~』、『オインゴとボインゴ兄弟 大冒険』、『岸部露伴 ルーブルへ行く』、小説『“The Book”jojo's bizarre adventure 4th another day』などなど…。果てには、週刊少年ジャンプのホップ★ステップ賞で岸部露伴名義で作者の荒木飛呂彦氏が参加するほどだ。ジョセフ・ジョースター空条承太郎DIOとは違って、部またぎで登場するわけではないが、ここまで登場回数のキャラは彼しかいないだろう。それだけ、作者や読者に愛されているキャラの一人といえよう。

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 最強の漫画家、岸部露伴
 さて、『ジョジョの奇妙な冒険PART8 ジョジョリオン』は震災にあったS市杜王町が舞台となっているが、果たして彼の再登場はあるのだろうか?1話目の描写を見る限り、パラレルワールドの可能性が非常に高いから、登場しないという事も考えられるが、ジョジョの一ファンとしては何らかの形で登場させて欲しいものである。

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こんにちは!トラックバックテーマ担当の藤本です!今日のテーマは「心にきた名言」です映画のキャッチコピーや、雑誌のキャッチコピーはたまた好きな人に言われた言葉だったり人によって感激した名言が沢山あると思うのですが今回のテーマは、そんな素敵な名言です私の心に残る名言は「私のクライアントはいつの日も自分自身だった」�...
トラックバックテーマ 第1208回「心にきた名言」


 「てめえらの血は なに色だ―――っ!」――北斗の拳より、レイの台詞
 「わが生涯に一片の悔いなし!!!」――北斗の拳より、ラオウの台詞
 「ミハル、俺はもう悲しまないぜ。お前みたいな子を増やさせない為にジオンを叩く、徹底的にな」――機動戦士ガンダムより、カイ・シデンの台詞
 「まだだ! まだ 終わらんよ!」――機動戦士Zガンダムより、クワトロ・バジーナの台詞
 「νガンダムは伊達じゃない!」――機動戦士ガンダム 逆襲のシャアより、アムロ・レイの台詞
 「俺のこの手が光ってうなる! お前を倒せと輝き叫ぶ! 必殺! シャァァァァイニング フィンガァァァァ!!」――機動武闘伝Gガンダムより、ドモン・カッシュの台詞
 「俺のこの手が真っ赤に燃える!勝利を掴めと轟き叫ぶ!爆熱!ゴッド・フィンガァァァァァー!!ヒート・エンドッ!」――機動武闘伝Gガンダムより、ドモン・カッシュの台詞
 「これが……、これが、イデの…発現か…」――伝説巨神イデオンより、ギジェ・ザラルの台詞
 「あきらめたらそこで試合終了だよ」――スラムダンクより、安西監督の台詞
 「綾波を返せ!!」――ヱヴァンゲリヲン新劇場版破より、碇シンジの台詞
 「現在は一瞬のうちに過去となり、誰もがいつかは死に、運命は人知をこえて荒れ狂う。それが当然といわんばかりに。私はそんなこの世のすべてを憎む! 熱力学第2法則を憎む!銃夢より、ディスティ・ノヴァ教授の台詞
 「玄人(バイニン)なめるのも大概にしておけよ」――哲也 雀聖と呼ばれた男より、阿佐田哲也の台詞
 「だが断る」――ジョジョの奇妙な冒険PART4 ダイヤモンドは砕けないより、岸部露伴の台詞
 「あなたの「手」・・・とてもなめらかな関節と皮膚をしていますね・・・・・・ 白くってカワイイ指だ ほおずり・・・・・・・・・・・してもいいですか?・・・・・・ 「ほおずり」・・・すると とても落ちつくんです アフウウウ~~~~~ フウウウウウウ~~~ わたしは・・・子供のころ・・・・・レオナルド・ダ・ビンチの「モナリザ」ってありますよね・・・・・ あの絵・・・画集で見た時ですね あの「モナリザ」がヒザのところで組んでいる「手」・・・ あれ・・・・・初めて見た時・・・・・なんていうか・・・・・その・・・下品なんですが・・・フフ・・・・・勃起・・・・・・・・しちゃいましてね・・・・・・・・・・・ 「手」のとこだけ切り抜いてしばらく・・・・・部屋にかざってました あなたのも・・・・・切り抜きたい・・・ わたしの名は「吉良吉影」・・・・・今まで四十八人の手のきれいな女性を殺しました あなただけだッ!わたしの「正体」を知る者はあなただけになる!」――ジョジョの奇妙な冒険PART4 ダイヤモンドは砕けないより、吉良吉影の台詞
 「「ブッ殺す」と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!」――ジョジョの奇妙な冒険PART5 黄金の風より、プロシュート兄貴の台詞
 「今までに人を殺したことは一度もない」――エルフェンリートより、ルーシーの台詞
 「お前……、一体何を言っているんだ?友達だと思っているからお前だけは殺さないんじゃないか」――エルフェンリートより、ルーシーの台詞
 「そっか…、こんなやつ殺して埋めちゃえばいいんだ」――エルフェンリートより、ナナの独白
 「お…かあさん?じゃない」――エルフェンリートより、マリコの台詞
 「君は ものすごくぼくの好みです。妊娠してください」――ノノノノより、尻屋潔の台詞
 「受精もしないで付き合うとか意味わかんねぇよ、生殖行為なめんじゃねえぞ!!」――ノノノノより、尻屋潔の台詞
 「みゃん・ウェンリーの時はうひゃっほうな感じで停止した…」――週刊トロステーションより、ナレーション
 「やっべ… ひさしぶりに残機減りそうだわー」――週刊トロステーションより、クロの台詞
 「あっはっは…ホントだ!その気になれば痛みなんて、ウフフ…アハハ…完全に消しちゃえるんだぁ…!」――魔法少女まどか☆マギカより、美樹さやかの台詞
 「あたしって、ほんとバカ」――魔法少女まどか☆マギカより、美樹さやかの台詞
 「…ボクのこと、忘れてください…」――Kanonより、月宮あゆの台詞
 「…ゴール、していいよね」――AIRより、神尾観鈴の台詞
 「天国をふたつにわけないでください」――planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜より、ほしのゆめみの台詞
 「筋肉いぇいいぇ~い!」――リトルバスターズ!より、井ノ原真人の台詞
 「うんこ、ぶりぶりぶりー!」――リトルバスターズ!エクスタシーより、朱鷺戸沙耶の台詞

 まあ、今回の御題通り、『心にきた名(迷)言』を30個ほど選んだのだが、凄く極端…。しかも、後になればなるほど、下ネタ中心にカオスなものになるし…。あと、ガンダムたんの作品とKeyの作品に偏っているような…。
 ただ、個人的には薀蓄くさい台詞よりも、インパクトと勢いを重視した台詞が好きだな。やっぱ、名(迷)台詞は覚えて貰ってナンボでしょ。
 それにしても、今回はコピペとかの繰り返しで記事を作ったけど、とんでもなく長くて読みにくいものになってしまった…。それでも、もっと選びたかったぐらい何だけどね…。10個ぐらいに抑えておけば良かったと激しく自省…。

        リトルバスターズ! 朱鷺戸沙耶

看板娘019 また明日。
  
 東雲学園校門前。
 日本で5本の指に入るほどの高校は、学校の顔である校門も景観をしっかりと整えられている。歴史を感じさせる赤レンガに、常に手入れを施されている緑地帯、そして東雲市の名物ともなっている東雲桜。どれもこれもが、一般の学校と一線を画したものとなっている。
 画像は、授業と毎週恒例の個別学習会が終わり、家路へと向かうクリスティーナ・アルジャーノと篠塚司(しのづか つかさ)、そして校門前まで付き合う桜海櫻(おうみ さくら)。櫻は自宅が他県に存在するため、校内に点在する学生寮に生活している。二人と別れるまで、他愛も無いありふれた会話をする3人。勉強の話、趣味の話、休日の予定の話…。その光景は、微笑ましいの一言である。

 色々と試す事が面白く感じている蔵間マリコです。
 はぁ…、一つ完成させるのにここまで時間がかかるなんて…。上手くなっているか上手くなっていないのか、主観じゃあなかなか分からないイラストが。
 毎回毎回イラストを描くのに、色々と苦戦(まあ、前回は御題が比較的、楽なほうだが。)してますが、今回は特に苦戦しましたよ。御題は、『下校』というテーマである事は最初から決まっていたんですけど、どのような光景にするのか、どのようなポーズを取らせるか、そしてそのイメージをいかに再現させるか、そういった課題が多いですからねえ。正直、学生時代に勉強をしていた時よりも、頭を使っているかもしれない。まあ、それだけ学生時代が努力不足だったのが分かるのですが…。
 で、構想に1日、ラフ・線画に1日、色塗り・影入れに1日の合計3日ほどかけましたが、やっぱりダメだなあ…。3人分描かないといけないため、労力が半端なく、途中で力尽きて、後半はかなりいい加減なものになったり、三人とも体のバランスが悪く、体がカクカクだったり、背景の出来がアレだったりと…。正直、自分の描きたいものの10分の1も描けていないような気がする。なんだかなあ…。
 でも、一応は自分なりに工夫をした部分がある。今回のシチェーションは、下校というシチェーションであるため夕方にしたのだが、背景の夕焼けと画面全体にかけている夕焼けの濃度を変えている。これは、1月ぐらいに描いた夜景での失敗から試みた結果である。全体に背景と同じ濃度の色で塗ると、全体がぼやけて見え辛くなる。だから、それよりもかなり薄めの色で画面全体を塗る。これによって、ぼやけ具合を最小限にしながら、夕焼けらしい感じを出してみている。個人的には、以前描いたよりのもかなり良くなったと思う。まあ、これよりももっと良い方法があるのかもしれないが。

 苦労しながらも、色々と挑戦して、何れは自分のやりたい事を叶えたいイラストの練習。
 次回は、このシチェーションの続きを描くつもりなのだが、さて何を描こうかな?ここ数回は、美術のコーナーで売っていた大学のカタログを参考にして学校を描いていたのだが、外になるからまた新しい資料が必要になるかもしれない。
 この手の教本って、1冊がかなり高いからなあ…。漫画が3・4冊も買えるほどのものだからねえ…。どこかで切り詰めて買うしか…。

          ベルゼブモン(桂正和仕様)001

 何故に、七大魔王!?
 
 脳内麻薬が大量に出そうなくらいに萌え萌えなおにゃのこも悪くないけど、ただひたすら破滅の道を突進むダークヒーローも好きな蔵間マリコです。
 いや~、今週の週刊ヤングジャンプの内容にはビックリしましたよ~。漫画の内容?まあ、タフの鬼龍がバキのキャラじみた行動に出た所とか、ねじまきカギューが相変わらずのサイケデリックな内容も凄かったんですけどね。でも、それ以上に驚いたのがコレ。今週のヤンジャンという雑誌色に似合わず、何故かデジタルモンスターのオンラインゲームのプロモーションカード、それも某歩く死亡フラグを消滅させて、某腹話術少女をヤンデレ化させた原因のベルゼブモンのパワーアップ形態、ベルゼブモンブラストモードが。
 最初、自分は間違えて週刊少年ジャンプVジャンプでも買ったのかと目を疑ったが、紛れも無く正真正銘の何時ものヤンジャン。では、一体どうしてこうしてそんなものが付録についていたのか?それは、このベルゼブモンブラストモード(名称長えなあ…。)が、『ウイングマン』『ZETMAN』の作者であり、現在放送中のアニメ『TIGER & BUNNY』のキャラクターデザインである桂正和さんが描き下ろしたものだからだ。
 ああ、それならなんとなくだが納得がいく。ヒーローものの作品を描くのが大好きな桂正和さんなら、闇堕ちタイプのダークヒーローを描くのもお手の物。それに、タイバニの関係でサンライズと関係のあるバンダイさんと繋がりがありますしね。デザインもオリジナルのベルゼブモンブラストモード(だから長いってば!!)とは違って、桂正和さんのテイストが加えられていて、コレはコレでカッコいい。
 しかし、よくよく考えなくても、やっぱりおかしい。ヤンジャンを読む層の事を考えると、デジモンはずれているような気がする。それに、デジモンのプロモカードを描くよりもZETMANの方を…。

 だけど、こういったものも悪くは無いですねえ、ダークヒーローって。
 正義のために様々なことを考慮して戦う正統派ヒーローに対して、退廃的な部分を抱えながら自らが目指す結末をただひたすら進む。悪役ではないんだけど、悪役一歩手前の所にいるような存在だからこそ、意も言われぬ魅力が。ダークヒーローの代表的な作品として有名なアメコミのスポーンあたりが始まりとして、日本では遊戯王闇遊戯DEATHNOTE夜神月なんかあたりが有名であろう。
 個人的にダークヒーローと言われると、いの一番に挙げるのが、『ベルセルク』のガッツ。筋骨隆隆の体型に、苛酷な生い立ちによって作られた数々の傷跡と所々見える白髪、ダークヒーローの名に相応しい黒い甲冑、ドラゴンころしと呼ばれる鉄塊ともいえる巨大な大剣。そして、仇敵であるグリフィスを討つ為に憎悪と狂気を奮いながら、立ちはだかるモンスターをバッサバッサと薙ぎ払う。その一方で、人としての心を捨てる事が出来ず、時に二律背反に苛まれたり、妙な所で人助けをして新たなトラブルを抱えたりするというバランスも絶妙だ。
 今じゃあ、衰退したジャンルともいえるファンタジーものですが、ベルセルクガッツほどに魅力的なダークヒーロー、いやファンタジーものの主人公はいないと思う。まあ、イシドロシールケが登場したあたりから性格が丸くなって、徐々にロリコンな20代になりつつあるが…。殺ってやるゲソ!!
 あと、『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』の流竜馬が印象的だな。ゲッターロボシリーズの竜馬というと、アニメ準拠だと全員が優等生タイプで正統派のヒーローなのだが、真ゲッター竜馬(及び神隼人)は原作漫画準拠の頭のおかしいキャラとなっている。早乙女博士を早乙女のジジイ呼ばわりに、ヤクザかと思われるような悪役ギリギリの行動、そして元ネタとなった魔獣戦線の主人公である、来留間慎一ばりの顔。あの狂った竜馬を見たら、他の作品の竜馬が物足りなくなりますよ。
 ファンの間じゃあ、あまり評価の高くない真ゲッターだけど、個人的には一番好きなゲッター作品かな?ゴウたち真ゲッターチームの存在が薄すぎるけどさ。ただ、それを言っちゃうと、『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』とかタイトルなのに、ネオゲッターの存在が微妙すぎて、逆にテキサスマックが奮闘しているから、『真ゲッターロボ対テキサスマック』と言いたくなるが。

 邪道の限りを尽くしながらも、悪役や正義の味方とは違った魅力のダークヒーロー。
 さて、ベルゼ(以下、略)を描いた桂正和さんのZETMANは、ヒーローに対するアンチテーゼを描いた作品となっているが、この調子だと順調にジンかコウガあたりが闇堕ちしそうだが、さてそれにあと何話かかるのやら…。遅々として展開が進まないから、また週1に戻してくださいよ、先生…!!

              ベルゼブモン(桂正和仕様)002

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