前回のポロロッカを見たい人は、こちらへ。
かなり前の事だけど。
白富野も好きだけど、黒富野も大好きな蔵間マリコです。
スーパーロボット大戦Zをクリアーしてから、一週間以上。まあ、今回のスパロボZはイマイチだけど、かなり興味深いロボットアニメがたくさんあったな。キングゲイナーに、ビッグオー、バルディオス…。新旧名・迷作が揃いに揃って、実際の作品を見たくなりましたよ。その中でも、特に興味があったのが、『無敵超人ザンボット3』(以下、ザンボット3。)。これに魅力を感じました。
そもそも、自分がザンボット3を知ったのはスーパーロボット大戦AP。その時から、それなりに興味があったからメインで使っていたんですけど、訳あってパスしたんですよ。理由は、ザンボット3の後継作品に当たるダイターン3。何しろ、このスパロボAPはダイターン3がかなりメイン張っている内容だし、何よりもダイターン3の敵勢力・メガノイドの首領、ドン・ザウサーとコロスのインパクトの強さ(昨今ではありえないステータスの高さ。最終的な装甲4000オーバーって…。)にザンボット3が薄れたんですよ。
ただ、今回のスパロボZはダイターン3は参入しているもののメガノイドは登場しないし(厳密には違うが。)、ザンボット3の敵勢力・ガイゾックが一大勢力のボスというポジションだから、かなり目立っていた。ストーリーもなかなか興味がものだったし。という事で、今回の機会にザンボット3を借りました。
とりあえず、ザンボット3がどのような作品かと説明すると、
『突如、地球に侵略してきたガイゾック。それに対抗するために、100年前に地球に亡命してきた神ファミリー。神ファミリーの神勝平・宇宙太・恵子は、先祖の遺産であるザンボット3で立ち向かうのだった。』。こんな感じであろう。まあ、粗筋だけを聞くと70年代のロボットアニメのスタンダードに聞こえるだろう。この作品のテーマは、『正義』である。普通、ロボットアニメの正義をテーマとしたものは、勧善懲悪で敵を倒して、これで万事解決というのがパターンだが、これは違う。
平穏だった日常が、ガイゾックのメガブーストという機械の怪物が現れる。それに呼応するかのように、ザンボット3も目覚める。しかし、地球にはザンボット3みたいなオーバーテクノロジーで作られたロボットなど存在しない。それが、ナイスタイミングかのように出現したのだから、それが呼び水になったと思われてもおかしくない。しかも、神ファミリーの先祖が他の星からの亡命者なのだから尚更の事だ。ザンボット3が正義の味方といえど、納得いかないのも分かる。ガイゾックとの戦闘の余波で、家族が行方不明になった香月、「私たちの事を思っているのだったら、地球から出て行って。」と言い放ったブスペアのミチとアキ。日常から非日常に放り込まれた人々の気持ちが、上手く描写されている。
だが、神ファミリーも同じくらい、いやそれ以上に辛いだろう。何しろ、その正義を放棄する事が出来ないのだから。もし、神ファミリー達が闘う事をやめれば、それは今までしてきた事が偽善になってしまうし、地球から出て行ったらそれこそガイゾックの思う壺だ。神ファミリーは、どんなに虐げられようが、後ろ指を指されようが闘わなければならない。ガイゾックを打ち滅ぼし、自分たちのしてきた行為が正しいと証明するためにも。
今では、日本アニメ制作会社大手のサンライズだが、昔からこんないい仕事をしていたとは…。
やはり、サンライズが隆盛したのは、富野由悠季のおかげかもしれない。
ぜひザンボット3は、今の子供にこそ見せてやりたいものだな。あと、イデオンとかVガンダムとかも。
無敵超人ザンボット3の評価
満足度 ☆☆☆☆
ロボット度 ☆☆☆☆
残酷度 ☆☆☆☆