続・黒のノエル

現在週刊ヤングマガジンで連載中の異世界ファンタジー漫画『パラレルパラダイス』をはじめ、純愛ダークファンタジー漫画『極黒のブリュンヒルデ』、美少女SFバイオレンスラブコメディ漫画『エルフェンリート』、スポコン漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、食べ歩き企画、ライトノベルの執筆などをしております。どうぞごゆっくり見てください。

2010年09月

    トーレ


 何か凄い事に…(一度描き直しました。)。

 毎週毎週、構想に悩む蔵間マリコです。
 さ~て、今週も描きました。元のイメージから随分かけ離れたものが完成してしまう、『魔法少女リリカルなのは』シリーズのアレンジコスチュームイラストを。さて、今回のイラストは、『魔法少女リリカルなのはStrikerS』より、スカリエッティ一味のナンバーズの一人、『トーレ』を描きました。トーレといっても、特殊な素材を会社じゃあありませんよ。イタリア語で、『』を意味する、トーレです。
 う~ん、トーレといいますと、ウーノチンクといった一部のエピソードが存在するキャラとは違って、それ以外のナンバーズみたいに記憶に薄いキャラとしか言えないなあ…。前後のドゥーエやクアットロが印象深いこともあったし、トーレ得意の空戦能力といっても、リリカルなのはシリーズのキャラの多くは、空戦能力を保有しているし…。あとは、フェイト・T・ハラオウンにやられた事ぐらいか。
 というよりも、なのはSSの失敗の一つは、ナンバーズが起因しているかもしれない。どうも、12人+1人構成のせいか、一人一人のエピソードがあまり描ききれていない(そうじゃなくとも、時空管理局の方々が大所帯になりすぎ。)。クアットロチンクといった、他のキャラと因果関係のある登場人物やセインみたいなネタ扱いされるようなキャラはともかく、今回描いたトーレや後発組の多くはそういったものがないからね。そのせいか、1キャラ1キャラの印象が薄くなってしまう。リリカルなのはシリーズのキャラは好きなキャラが多いだけあって、もっと全体的に掘り下げてほしかったものである。

 まあ、そんな影の薄いナンバーズの一人を描きましたけど、今回は色々と大変なことに…。Yahoo!知恵袋で、もっと動きのある絵ともっと似せて描くようにと、辛評を言われて身に滲みたので、それを極力注意して描いたのですが…。
 一つは、服装に関して。今回は、どのような服装にしようか非常に悩みました。上で書いているように、あんまり印象に薄いキャラだから、どの服装がマッチしているのか分からなくて…。で、原作のスーツのアレンジや大人の女性風の服装など色々と思案したんだけど、ここは思い切ってセーラー服にしてみました。ちなみに、セーラー服のカラーを黒色にしたのは、ホワイトカラーだとあんまし面白くないし、悪役ということを計算に入れて。インパルスブレードに関しては、あまり弄りませんでした。今回は、それを弄ったりでもしたら、台無しになると思ったので。
 もう一つは、姿勢。今回は、結構動きのある姿勢にしてみたのですが、非常に微妙なものになってしまった。上半身部分はともかく、下半身部分が如何せん…。なんていうか、捻挫をしたような格好になってしまっている足が棒のようになっている。それに、膝の曲げ方もおかしい感じになっているし…。蹴りをしているように描いたつもりだが、これは大失敗であった…。

 アレンジするのも、それを描くのも、思い通りに描けないリリカルなのはシリーズのキャラクターの絵。
 次回は、ナンバーズの性悪女『クアットロ』を描く予定。あのリリカルなのはシリーズ最悪の悪女をどうやって描こうかなあ…。かなり特徴的なキャラだから、描くにはそこまで苦労は無さそうだけど…。

 2軍の難民が来ても、ねえ…。

 スキージャンプ漫画を毎週楽しみにしている蔵間マリコです。
 今週から集中連載が始まったかぁ…。月間ヤングジャンプで連載していた小林拓己のニュース番組ラブコメ漫画『おはにゅ~』が。自分は、特別好きでも嫌いでも作品ですけど、月ジャンで連載していた時代は、読んでいました。だから、この集中連載の期間でどうやって着陸するのか、結構気になっているんですよね。それに、1軍から2軍に降格される事は多々あるけど、2軍から1軍に上がってくることなんて滅多に無いですから。
 それこれも、月刊ヤングジャンプが一旦解体された事にある。どうやら、本家のヤンジャンに比べると売り上げが芳しくなかったから、休刊になったようだ。でも、個人的には読みがいのある漫画がそこそこある雑誌だと思っていたんですけどね。石川優吾に極楽院櫻子、水無月すうといったそこそこ有名どころの漫画家が揃っていたし、過去に連載していた漫画の中には面白いのもあったし。
 ただ、今度、新しく作り直される月刊ヤングジャンプから同じようなケースであんま来ないでほしい。週刊ヤングジャンプですら枠が一杯一杯だし、もっと頑張れば、そのようなことにはならないのだから。
 まあ、前座はコレぐらいにして、そろそろ今週のノノノノのストーリーと感想を。個人的に応援している遠野実業の伊東だが、さて結果は…。

 第133話『君に届け

 「がんばれケンちゃん!!」
 ついに始まった最終組のジャンプ。その一番手である遠野実業の伊東は、マネージャーの綾の応援と約束に応えるべく、空を翔ける。
 そんな中、遠野実業スキージャンプ部のコーチである、綾の父は思い起こす。伊東が、誰よりもスキージャンプが好きで、例年なら優勝を狙えるほどの実力がある奴だと。その彼の根拠は、伊東と出会った日からこの日までが理由である。
 綾の父が伊東に初めて出会ったのは、伊東が小学4年生の時だ。自らに、スキーの指南を志願する伊東。それを聞いたコーチは、ジャンプ少年団へと行けと軽くあしらう。しかし、伊東は引き下がらなかった。綾の父が、スキージャンプの指導をするようになってから、成績が良くなったから、それを教えてほしいと。そこで、コーチは初めて気付いたのだ。伊東が、綾と仲良くなりたいから自分を取り入れようと。
 何とか綾の父がコーチをするスキー部で練習する事を許可された伊東。だが、その練習内容は凄まじいもの。指導している高校生と全く同じ練習メニュー。これなら、すぐに綾のことを諦めてくれるだろう。
 それでも、伊東は頑張った。遅れはするものの、ボロボロになるものの、高校生と同じだけの運動量をこなす。それもそのはず、綾がサポートしてくれたからだ。その姿にイラつく綾の父だが、そこは我慢をした。どうせ、すぐに諦めのだから。
 その彼の予想は、見事に裏切られた。2年目になると、高校生と同じ練習内容を遜色なくこなし、時には高校生よりも抜くほどの練習成果をあげていたのだ。
 末恐ろしいとはこの事である。もし、彼を上手く育てることが出来れば、日本代表選手になる。何故なら、伊東は誰よりもスキーを愛していたからである。冬場の移動はスキー板着用は勿論のこと、放課後、練習がない時も自力でジャンプ台に上って、ジャンプの練習をしていた。
 その頃になると、綾よりもスキーのことが好きになっていた。綾がスキーと自分のどちらが好きかと伊東に質問すると、何時もスキーと即答。そんな光景を見て、彼には好都合だった。綾と付き合いたいがために、スキーを始めたはずなのに、綾そっちのけでスキーの事が好きになったのだから。
 岩手県内では無敵そのものだが、全国ではとにかく運が悪いとしか、言いようがない。去年は怪我をしてしまった。だが、伊東は日本一になるだけ実力はある!!

 遠野実業のメンバーや他校の選手が見守る中、伊東は鋭く滑空する。
 そして、今年のIHも運に恵まれていない。今、伊東が飛んでいる空は完全に無風状態である。このままでは、まもなく着地してしまう。そうなれば…。
 だが、綾の父は奇跡が起こると信じていた。伊東ほど、スキーを愛している人間は、この世にいない。だから、スキーの神様がそれに応えて、逆転の風を吹き起こしてくれるはずだ。
 空と陸の一瞬の境界、綾は「ケンちゃん!!」と叫ぶ。彼女の想いは、伊東に届くか!?

 無情。
 伊東のジャンプの結末は、その言葉が相応しいであろうか。結果は、103m。K点は到達したものの、HSに及ばない記録に終わってしまった。最後の最後まで、スキーの神様は伊東のことを愛してくれなかったのだ。もし、このまま順当にジャンプが続けば、次の禰宜田が80メート以上のジャンプで逆転される。表彰式に残っているのは、難しい状況である。
 だが、スキーの神様に愛されていなくても、彼は愛されていたのかもしれない。禰宜田の提示していた98mという予言よりも、5m先の103m。今の風の状態で、ここまで飛べるはずがない。それを伊東は、愛の力をもってしてやってのけたのだから。
 「お疲れさま!!」と、一生懸命に微笑みながら伊東の帰りを喜ぶ綾。それに対して、伊東は何時もと変わらぬ表情で「今は……、他の学校のジャンプの結果を待とう。」と語るだけ。しかし、その言葉には一抹の寂しさする感じる。それを聞いて、綾はついに堰を切ってしまった。伊東のスーツを掴み、ただただ泣くしかなかったのであった…。
 その哀愁的な感情は、綾の父も同じであった。だが、それを引きずってはいけない。もし、ここで優勝できなくても、伊東には類稀ない才能がある。だから、卒業をしても、今までのようにみっちりしごいてやる。伊東、一緒にオリンピックを目指そう…。

 『ビブナンバー8、禰宜田義親、秋田県月山商業』
 ジャンプ台のゲート上で、異形のメットを被り、スタートの指示を待つ禰宜田。それを下から、見守る浅見と鷺坂。このジャンプの結果で、月山商業三人の命運が決まる。IHの結果だけでなく、大事な使命を…。
 「ネギタ…、全てが、お前にかかっているんだ。約束を覚えているだろうな。優勝できなければ、おれたちは――、家族を全員殺されてしまうんだ。」

 今週も、かなり凄い内容だった。中盤まで描かれていた遠野実業の恋模様とその報われぬ結果、そして終盤のやりすぎな超展開。たんらしい、緩急の差が激しい内容だった。
 まずは、綾の父親視点からの回想。基本的に、伊東や綾の時の回想と基本的に同じ内容ではあるが、切り口の違いがあってなかなか面白い。伊東と綾は、基本的に恋模様の事を強く描いていたが、綾の父親視点の場合だと、伊東に対しての二律背反が描かれている。ガキの分際で、綾に惚れるなんて不貞な輩だと思っていた反面、スキージャンプの選手としての才能に魅了される。なんていうかね、このツンデレっぽさがいい。娘はやらんとか言っているのに、内心ではこの態度だからねえ…。
 次に、その伊東のジャンプの結果だったけど、自分はちょっと残念。個人的には、110m台は叩き出すと思っていたのですが。でも、それをジャンプ台の上で見ていた岸谷の「あれは…、愛の力だよ。」という言葉は効果的だと思いました。確かに、スキーの神様に見放されて記録は報われなかったけど、伊東の綾に対する好きという情念が、5mという誤差を生み出した。そして、それを岸谷は愛の力だと結論付けた。なんか臭い台詞だけど、コレがあると無いとでは随分変わってくるな。まあ、岸谷がその台詞を言う権利があるのかどうかと言うと、甚だ疑問にあるが。あの寝ている間にノノの服を脱がした件があるからねえ…。
 そして、ラストの浅見の衝撃発言。これ、分かる人、絶対にいないよね。スキージャンプは、人が死ぬかもしれないスポーツというのは重々知っているが、結果によって、人が殺されるスポーツというのは初めて知ったな。確かに、月山商業三人連中がいた島は、邪教崇拝の島ととんでもない超展開だったけどさ、そこまで飛躍するか?たん、コレはやりすぎ。それに、回想の中で、浅見の独白に『もう二度と戻ることはない。』と言っている以上、もう関係性は絶たれたと思っていたのだが。
 しかし、家族が殺されるといっても、家族間との関係が断絶に近い状態だからあまり気にする事ではないような(特に、禰宜田。)。それなのに、そんなことを言っている。そこで考えられる可能性は一つ、浅見に弟か妹がいるという可能性だ。確かに、浅見に言い方から考えると両親が嫌いなのは確実である。でも、二巡目のジャンプの時から、この『使命』という言葉がたびたび言われてきた。そして、その使命の内容、IHで優勝できなければ、家族が殺されるというものだったから、それから推測するに、弟か妹がいるという説が浮かび上がるのだ。流石に、島や両親のことが嫌いでも、妹や弟に被害が被るのはたまらないからね。
 でも、それと使命との関係性があまりハッキリしていないんだよね。もしかして、優勝する意味合いは、その邪教と関係があるのであろうか?例えば、本土にその宗教の教えを伝播したいとかさ。いや、それは飛躍しすぎか…。

 またまたとんでもない展開を迎えてきたノノノノ
 さて、来週はどうのような話になるのやら…。ホント、あんな終わり方だと、気になって気になって堪りませんわ。なんで、優勝できなかったら家族が殺されるという理由が。

 ノノノノ 133話の評価

 満足度 ☆☆☆☆
 スポーツ度 ☆☆☆☆☆
 超展開度 ☆☆☆☆☆


              ノノノノ133話

        SPACE INVADERS INFINITY GENE 001

 ばっくとぅーべーしっくというわけなのです。

 たまには、基本に帰るのもいいと思う蔵間マリコです。
 シューティングゲームの魅力に取り憑かれてから早数年、数多くのSTGを堪能してきた。グラディウスシリーズやダライアスシリーズ、R-TYPEシリーズといった横スクロールSTGの御三家をはじめとして、雷電シリーズや怒首領蜂シリーズ、レイフォースシリーズのような硬派なSTGまで、果てにはメガブラストとか飛鳥&飛鳥といったようなクソゲーの箔を押されている作品(詳しくは、クソゲーまとめ@wikiで調べよう。)まで…。流石に、100タイトルまではいかないものの、かなりの数のSTGをこなしてきた。それだけ、STGが大好きな人間になったのかもしれない。
 でも、最近は少し食傷気味な感じがする。どうも、数をこなしてきたせいか、どうもゲームの内容が同じように感じてしまう節がある。勿論、違いとかも分かるし、しっかりとゲームバランスが練られたSTGは面白いと思う。だけど、アクションゲーム同様に歴史が長すぎるせいか、衝撃的な印象を受けにくくなっているんだよねえ…。あったとしても、無理ゲー的な意味合いの衝撃とかだし…。
 しかし、そんな停滞気味のSTGというゲームジャンルに、一石投げた衝撃的な作品が数日前に現れたのである!!そのゲームのタイトルは、『SPACE INVADERS INFINITY GENE』。そう、あのSTGの元祖ともいえるスペースインベーダーの新作である。
 いや~、これをPS3のゲームアーカイブスで発見した時は、電撃が流れましたよ。このシステムが複雑化するSTG業界(難易度は、低下傾向が強いが。)で、『ピューン、ピューン、ピューン、チュドーン!!』のストイックなインベーダーで真っ向から勝負してくるとは…。ある意味、漢らしい。その潔さに、思い切って購入しました(600円だから、思い切ったというわけでもないが。)。

 で、肝心の内容なのだが、INFINITY GENE、無限の遺伝子と謳っているだけあって、内容もかなりぶっ飛んでいる。何ていうか、インベーダーという固定概念の枠から抜け出ているという感じかな?先輩のスペースインベーダーエクストリームシリーズも、UFO娘みたいなぶっ飛んだ事をしているけど、こちらはゲーム的な意味合いで脱却している。
 まず、インベーダーなのに、何と上下左右に移動することが出来るのだ!!それどころか、特定のステージ限定だが、地形の出現や奥スクロール面に変化もあったりするし、ゲームのシステムの関係上、敵も360度縦横無尽にと現れる。奥スクロール面はともかく、上下左右の移動や縦横無尽に現れる敵なんて従来のSTGならごくごく当たり前の事なんだけど、インベーダーというシリーズの概念から考えると、全くもって凄い。誰が考えたんだろうか、このゲームシステム。
 次に、点稼ぎの要素がとにかく熱いという印象が強かったな。一定時間以内に敵を倒すとHit数が増え続け、点が倍々ゲームに増えていくChainシステム。敵弾を発射位置から零距離の位置で触れると被弾せずに点が加算する、名古屋撃ちならぬNAGOYASHOOTシステム。そして、画面恥に常時表示されている全国ランキング。これでもかといっていいぐらいに点稼ぎを意識させる要素が強くて、パターン構築に苦にならない。勿論、点稼ぎを意識しなくても、フィーリングで遊べるので御安心を。
 他にも、一風変わった敵配置のチャレンジモードやPS3に保存した音楽で配置の変化するミュージックモードといった多くのモードが存在して、やりこみ要素も充分だったり、レイフォースヴォルフィードメタルブラックといったタイトーの名作のパロディも所々含まれていたり、タイトーと切っても切り離せない存在であるZUNTATAが作曲している。問題点があるといえば、予告無しの出現での衝突が多いこととか、機体性能が激しすぎる事ぐらいか。まあ、それを差し引いても、充分な出来である。

 基本でありながらも、全くの別のゲームとして生まれ変わったスペースインベーダー
 難易度は後半こそ難しいものの、中盤までは適当に遊べるので、STG初心にもオススメだし、原点回帰と言う意味合いで、STGマニアにもオススメ。600円という良心的な値段なので、比較的手を出しやすいのポイント。決して、損はさせませんぜ。
 しかし、どうしてこんなに面白いゲームが作れるのに、タイトーは吸収合併されたのやら…。やはり、時たま誕生するクソゲーとゲーセン離れが原因なんだろうなあ…。哀れ、タイトー…。

 SPACE INVADERS INFINITY GENEの評価

 満足度 ☆☆☆☆
 難易度 ☆☆☆
 衝撃度 ☆☆☆☆


        SPACE INVADERS INFINITY GENE 002

    ドゥーエ


 最近、土曜日に描けないことが多い…。

 美少女系アニメのキャラクターばっかり描いている蔵間マリコです。
 2日遅れですけど、今週も描きました。『魔法少女リリカルなのは』シリーズのアレンジコスチュームイラストを。さて、今回のイラストは、『魔法少女リリカルなのはStrikerS』より、スカリエッティ一味擁するナンバーズの一人、『ドゥーエ』を描きました。ケツイの真ボスじゃあありませんよ、イタリア語で2を意味するドゥーエです。
 ドゥーエというと、数多いナンバーズの中でも、少ない出番ながらも結構印象的なキャラでしたねえ。物語の中盤までは、名前のみかドゥーエ自身が変装していた局員といった形(しかも、全く見た目が別人。)でしか登場しておらず、正体が明らかになるまでは、全く気にも留めない存在であった。
 でも、正体を現すや否や、非常に残忍な行動やその結末に驚かされたな。最高評議会らのメンバーを殺害(この言葉は、適切なのだろうか?)し、管理局のタカ派であったレジアス中将をも凶刃にかける。そして、最期はレジアス中将を殺害された事に憤慨したゼストに粛清をされてしまう。物語の現行の時間軸で、人が殺されるという描写が殆ど描かれていないリリカルなのはシリーズにおいて、自他含めて、ここまで主な登場人物の人殺しに関与した人物はいないと思う(『魔法少女リリカルなのはForce』のフッケバイン連中も、かなり凄いが。特に、サイファー。)。
 だが、作中の設定で彼女の隠匿行動の関係上、後発のナンバーズ数名と面識がないらしく、出会う事を楽しみにしていたらしい。もし、ドゥーエが殺害される事なく、ナンバーズと再会していたらのならどうなっていたのだろうか?因果応報であるとはいえ、少し寂しく感じる。

 まあ、そんなスカリエッティ一味の諜報工作員をアレンジして描いてみましたけど、案外思ったより良い感じに出来たと思う。勿論、他の人のに比べると悲惨なものだけど、自分が描いたイラストの中で、一番の出来かもしれない。
 今回、一番力を入れたのは、服装のアレンジ。作中では、管理局の制服またはナンバーズの戦闘機人特有のスーツを着ているのだが、今回はナースのコスチュームを着せてみました。何で、ナースのコスチュームを選んだかというと、彼女の変装能力を考えて、自由に描けつつもシックリくるものだと思ったので。それに加えて、ドゥーエの得物であるピアッシングネイル。人を生かす職業に見せかけて、人を殺めるというギャップ感。自分が想定した構図が、今まで一番近い形で描け出せと思っている。
 それと、今回は若干ではあるが、目の描き方を微妙に変えてみた。どこら辺を変えたのかというと、黒目の部分の縁を普段よりも大きく描いた事と丸くなるように描いた事である。いや~、調整するのは大変だったけど、それに見合うだけの成果はありましたわ。以前までのは、なんとなく描いたような感じだったから、かろうじて目に見えるという感じだったけど、上二つの事に注意して描いたら、今までよりかは目っぽくなったと思う。それでも、まだまだだが。

 当分の間は、ナンバーズのイラストになりそうな、リリカルなのはシリーズのイラスト。
 次回は、スカリエッティ一味のナンバーズの3番目の戦闘機人、『トーレ』を描く予定。えーっと、トーレというとどんなキャラだったかな?前後のドゥーエクアットロは印象的だったけど、ナンバーズ多いから記憶に薄く…。まあ、少し確認しておきますわ。

           ダブルオークアンタ001


 こりゃあ、ゴッドガンダム越えたかも…。
 ∀ガンダムを越すことが出来ないのは、ファンの間での暗黙の了解だが。

 昔ほどではないけど、今もかなりの割合でガンプラを買っている蔵間マリコです。
 昨日、『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer』を見に行ったが、今日は映画館での限定商品である『HG144/1 ダブルオークアンタ クリアーカラーバージョン』を3時間がかりで作った。いや~、クリアカラーバージョンは、撮影する際に背景に色が溶け込んだり、反射光の関係で撮影するのが非常に難しいから、本当は通常版カラーにしようと思っていたんですけどねえ。でも、わざわざ映画館でプラモ屋で買える通常のHGダブルオークアンタを買うのは、無粋な気がして…。ということで、限定版のHGダブルオークアンタを買いました。
 で、肝心のできはどうかというと、流石、ガンダム00のHGシリーズだけあって、非常に完成度が高い。元々のデザインの忠実度の高さは当たり前の事、関節部分の稼動範囲のバリバリっぷりも健在(付属の台座がついているのが有り難い。)。それに、パーツを取り替えたりする際にも、ポロポロと外れずに付け替える事の出来る遊びやさもナイス。そして、武器であるGNソードⅤ(バスターソード)は、同じスケールのガンプラの中でも、圧倒的な存在感がある。リアルロボット路線のガンダムという意味合いじゃあ、スーパーロボット系のアニメに登場しそうな兵器(ガンダムSEEDの外伝作品のガンダムSEED機動戦士ガンダムSEED ASTRAYには、規格外のサイズのカタナが出るが。)だが、こういう武器も悪くないかも。
 今年は、これを含めてガンプラを5機ほど購入しているけど、HGダブルオークアンタは一番の当たりであった。こんなに出来がいいなら、他の劇場版ガンダム00のHGの出来も悪くないはずだ。お金に余裕があったら、他のソレスタルビーイングのガンダムも買ってみたいし、ジンクスⅣブレイブといったカッコいい量産機のHGが出る事を期待したい。ホント、バンダイのガンプラの日々の向上には、舌を巻く。

 しかし、どうしてあんなとんでもない結末を迎えたんだろうなあ…。劇場版ガンダム00
 しばらく時間が経った今、頭の中が整理が出来て、「コレはコレでありじゃないのかなあ?」という可もなく不可もない評価で落ち着きそうだが、納得のいかない部分がやはり幾つかある。地球外生命体というガンダム作品において禁忌の要素を使う必然性があまり感じられなかったし、言いたい事は分かるけど、描き方が上手とは言い難い。
 特に、ラストの奇跡の起こる場面は、苦笑いするしか…。いや、確かにガンダムシリーズでは、思ったよりも多くの奇跡や超常現象と言うものが描かれているのだが。Zガンダムだって、バイオセンサーの超常現象はラスト一話前になって本領発揮しているし、逆襲のシャアの「νガンダムは伊達じゃない!!」だって、サイコフレームを積んでいようが1機のMSでアクシズを押し返せるとは思えないし、ガンダムUCユニコーンガンダムはサイコフレームの力でコロニーレーザーを防いでいるし、Vガンダムの最終話にはエンジェルハイロゥが分解して、上昇しているし。寧ろ、宇宙世紀のガンダムのほうが奇跡を多用している。中には、叩かれているケースも。
 では、何でガンダム00では奇跡の採用を失敗したのだろうか?自分としては、なんていうか交響詩篇エウレカセブンのラストの失敗と同じような匂いがしているからだと思う。物理的なタイプの奇跡だと多少は納得いくのだろうけど、何かを作り出す魔法的なタイプの奇跡だったからマズかったのかもしれない。それに、そういうような伏線を張っていなかったのもあるだろうし。どちらにしても、奇跡を使って、納得のいく展開を作るのが難しい話だというのは分かった。
 
 まあ、これでガンダム00のアニメは完結した。機動戦士ガンダム00に携わったスタッフの皆様、長い間ご苦労様でした。
 そして、次のアニメは『機動戦士ガンダムUC』と『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』か。果たして、この2作品は傑作となるような出来になるであろうか?それとも…?とにかく、面白い作品になることを願うばかりである。


           ダブルオークアンタ003

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