続・黒のノエル

現在週刊ヤングマガジンで連載中の異世界ファンタジー漫画『パラレルパラダイス』をはじめ、純愛ダークファンタジー漫画『極黒のブリュンヒルデ』、美少女SFバイオレンスラブコメディ漫画『エルフェンリート』、スポコン漫画『ノノノノ』、そして大問題作『君は淫らな僕の女王』(原作)などの岡本倫先生の作品の感想や考察を書いています。他にも、日常の出来事や漫画・アニメ・ゲームの感想、食べ歩き企画、ライトノベルの執筆などをしております。どうぞごゆっくり見てください。

2011年02月

 私、シャア・アズナブルが粛清しようというのだ!!

 実は、ジオン公国軍の緑色のザクや赤色のザクよりも、地球連邦軍の白いザクのほうが好きな蔵間マリコです。
 昨日、CSのアニマックスにて、特別番組「赤の肖像~シャア、そしてフロンタルへ~特別版」とそれに付属するOVA『機動戦士ガンダムUC』の一話目が放送された。主に、シャア・アズナブルの視点からの一年戦争からシャアの反乱、そして機動戦士ガンダムUCのネオジオン残党の袖付きの首魁、フル・フロンタルに意志へ受け継ぐまでをシャアおよびフル・フロンタルの声優である、池田秀一さんが朗読するというものであった。
 本来は、来月お披露目されるガンダムUC3話目を見る前の復習として、ガンダムUC1話目を見ようとしたんだけど、ついでだから見たんだよね。まあ、朗読の内容はガンダム作品を大体網羅している自分には、ダイジェスト的なものだから内容としては特筆すべき点は無かったが、池田秀一さんの朗読の演技力の上手さには思わず舌を巻いたな。流石、古谷徹さんと並ぶ、ガンダムの代表的声優(次点が登場作品回数的に、子安武人さんか神谷浩史さんだと思う。)。

 それと、この特別番組において、再確認されたことが一つある。シャア・アズナブルという人物の功罪は、ガンダム界屈指のものであると。それは、機動戦士ガンダムの主人公のアムロ・レイよりも。
 機動戦士ガンダムから逆襲のシャアまでの出来事は勿論の事、行方不明後のガンダムUC閃光のハサウェイ機動戦士ガンダムF90ガンダムの世界観でありながらもガンダム作品ではないガイア・ギアにまで彼の功績や主義が波及している。それだけ、宇宙世紀においてシャアという存在は相当なものであっただろう。まあ、視聴者側からしては、パイロットとしては一流でも、いざ組織のトップに立てば、道化を演じる事しか出来ず、女性関係に関してはダメダメなロリコンで反面教師的なキャラなのだが。
 だが、その影響力はシャアという名前としてだけでない。ガンダムのお約束ともいえる要素の仮面、それこそがガンダムに与えた最大の影響力である。
 フル・フロンタルカロッゾ・ロナキンケドゥ・ナウクロノクル・アシャーシュバルツ・ブルーダーレイン・ミカムラ(ドイツの女Ver.)、ゼクス・マーキスラウ・ル・クルーゼネオ・ロアノークミスター・ブシドー…。パッと思いつく限りでも、コレぐらいは出るな。敵にしろ味方にしろ、宇宙世紀にしろアナザーにしろ、理由は個々によって違うが、普通はこのような格好(特に、自販機を背に盗み聞きをしているブシドー。)をしていれば、変人扱いされるのだが、ことガンダムの世界においてはそうではない。何故なら、シャアという先駆者がいるからだ。彼がいたおかげで、ガンダムという世界のキャラ作りにおいて、なんら違和感無く仮面の男(一人、女がいますが。)というキャラが作り手側が違和感無く作れるのだろう。凄いな、シャア・アズナブル…。

 ガンダムで、最も後の作品に影響を与えたともいえるシャア・アズナブル
 さて、これから輩出されるガンダム作品において、シャアの功績を越える登場人物が現われるだろうか?う~ん、ちょっと想像がつかない…。やっぱ、ガンダムにおいて仮面はお約束だからなあ…。地球の重力ならぬ、シャアという存在の重力に吸い寄せられているのかもしれないな。


         

     看板娘008 バニーNAガール  縮小


 画像が大きすぎる、だと…!?

 毎日毎日試行錯誤をしている蔵間マリコです。
 今週も必死こら言いながらなんとか描きました。自分の夢を叶える為に、1日1歩3日で3歩、3歩進んだら2歩戻るイラストの練習を。先週は『居酒屋でバイトをする看板娘の図』を描きましたが、今回はその続き。今回のテーマは『居酒屋の客寄せをする看板娘の図』を描いてみました。
 いや~、先週はかなり苦戦しましたけど、今回はそれ以上に苦戦しましたねえ。本来は、着ぐるみを着た看板娘を描きたかったんですけど、中に入っている看板娘と着ぐるみとの質量の差の描き方が今一つ分からなくて、急遽バニーガールに描き直しました。しかも、描いている時にバニーガールの特徴の一つともいえる袖付き(機動戦士ガンダムUCに登場するネオ・ジオンの残党ではない。)を描くのを忘れてしまったし…。しかも、何時も描く時と比べると頭身がちょっと少ない…。
 でも、それ以上に苦戦したのは、背景だな。Yahoo!知恵袋で前回のイラストを添削して貰った時、背景の質感とか奥行き感がおかしいと言われたので、そこを注意して描きました。壁やマットの質感を出すために塗りの質感そのものを変更したり(まあ、あくまでも誤魔化しのレベルだが。)、壁に罅を入れたり、木で出来てる部分を木目を入れてそれらしく見せたり、影の方向を可能な限り統一したり…。だけど、今回の一番のポイントは、消失点を考えて描いた事だな。
 消失点、中心点を決めて、奥行き感を出すための手法なのだが、これがあると無いとでは全然変わってくる。前回の絵と比較すると分かるかもしれないが、全然違うはず。とはいっても、先週、教本を買って、練習し始めたばかりだからまだまだなんだけどね。それに、これはあくまでも手法の一つであって、他にも色々あるからな。奥行き感のある絵が上手く描けるまで、時間がかかりそうだ…。

 なかなか上手く描けないけど、描くことに楽しさを感じるイラスト。
 さて、来週もイラストを描く予定だが、その前にイラストに関してのサプライズが一つ。まあ、それは今言えるものではないが、数日後に明らかになるので、その時のお楽しみにということで。

             YJ.jpg

 むっちゃハイテンションだなあ…。

 テンションがぶっ飛んだ作品とテンションがどん底に落ちるような作品が大好きな蔵間マリコです。
 やっぱ、テンションが高い作品を読むと何だか元気になるなあ。今週の週刊ヤングジャンプから連載開始された中山敦支の『ねじまきカギュー』。10週連続読みきり掲載の中でテスト的に掲載されましたけど、群を抜いて面白かったですからねえ。独特な画風に、濃い過ぎるキャラクターに、叫びまくりの迫力満点な見開きページの使い方、そして天井知らずのテンション。作風的にYJよりも、UJとかWJとかの色に近いと感じたけど、なかなかの面白さだったから長期連載を期待してましたよ。
 で、その長期連載一話目だけど、それがもう読みきり時と遜色のない面白さで…。基本的な流れは、読みきり時とあまり変わりないのに、もう無茶苦茶過ぎるくらいのテンションで話が進みまして…。ホント、目にかけていただけはあるわ。
 ノノノノも連載が終了して、新連載陣がどうも泣かず飛ばずで、他のメインの漫画も低迷気味だったけど、これはかなりのアタリだな。いや~、ヤンジャンを毎週買っていた甲斐があったよ。これで、楽しみがまた一つ増えたものである。

 しかし、ねじまきカギューの読みきり掲載時および本掲載時で再認識されたことが一つある。それは、漫画というのはツカミの部分が非常に重要だと。いや、漫画のみならずアニメやゲームなんかもそれがいえるであろう。ここで成功するか否かは、作品の命運を決めるようなものだからな。
 例えば、自分が大好きな漫画であるエルフェンリート。物語冒頭部分はなんか若干の胡散臭さのあるものの、ドジっ子だの幼馴染みだの、萌え路線の作品にはありがちなものが所々に散りばめられていて、最初はさしたる印象はなかった。
 だが、そんな印象をも吹き飛ばしたのが、ドジっ子秘書の如月の首チョンパシーン。あれは、ゾクッと来たね。一見、メインキャラと思わしキャラが1話目で退場だからねえ。その後も、その如月を殺した張本人がとてもそうは思えないネコ耳のような角が生えた萌えキャラだし。もうとにかくビックリの連続でしたよ。それが、エルフェンリートにはまった切欠といえよう。
 あと、数回前に紹介した最終兵器彼女なんかもそうだし(掲載時1話目はタイトルを伏せていたらしい。)、今の最もホットな作品である魔法少女まどか☆マギカもそういったものに該当するし(しかも、それが後々に大きく影響しているから凄い。)。やはり、上手い具合に見るものを誘導するという手段は重要なようだ。
 とはいえ、あくまでもコレは自論みたいなものだからね。ツカミの部分に失敗したとしても、途中から急激に面白くなる作品もあるし、そういった強烈なインパクトを面白いものは面白い。あくまでも、初回・序盤での驚きの展開は選択肢の一つに過ぎない。なんで、1ブロガーの戯言なのであんま気にしないように。

 サブカルチャーの作品において、一つの勝負の分かれ目である序盤。
 さて、ねじまきカギューは第1話目は好発信できたが、2話目以降はどうなる事やら…。今、ヤンジャンで人気のある作品群の波に飲み込まれない事を祈りたいものだ。

              ノノノノ第13巻


 これが真のラスト!!

 今までも今もこれからも倫たんの漫画を応援したい蔵間マリコです。
 先週、ついに発売されましたねえ。岡本倫の怪作スキージャンプ漫画『ノノノノ』の単行本最終13巻。自分は、広島での発売日の20日にきっちりと購入しましたよ。やっぱ、ファンは発売日当日に購入しないとな。
 さて、その完結巻となるノノノノ単行本13巻は、どのようなものになりましたかというと、当然というべきだろうか最終話に相当なテコ入れが加えられていました。どういった理由で登場させたかよく分からないノノの兄の悠太の登場シーンは完全にカットされ、ポロリのシーンも夢オチへと変更。そして、加筆修正部分でオリンピック代表の会見のシーンでカーテンコール。あとがきには、金メダルを取ったノノたちのカット。急遽、物語を終わらせるものとしては無難なラストですけど、自分としてはこれでいいと感じましたね。流石に、あの何故にああなったみたいな掲載時のラストよりも、かなり上手い着地の仕方だからな。
 やはり、超展開だけでなく、こういったセオリーというべき展開を緩急つけて描いたほうが面白いと思うぞ。倫たんの次回作以降の作品には、そういったノウハウを生かして欲しいものである。ファンの一人がこんな事を言う資格があるのか怪しいけど。
 まあ、前座はコレぐらいにして、そろそろノノノノの名・迷台詞集のコーナーにでも入るとする。さて、今回は最終回の第13巻。各校の命運を決める最終ジャンプの場面からラストまで。このコーナーは、今回で最後になりますが、前回同様に厳選された台詞を3つ選びました。ノノノノを読んだ事がない人にはポカンかもしれませんが、最後までお付き合いしてください。
 それでは、ノノノノの名・迷台詞集をどうぞ。

 第135話『やめます!』より、禰宜田義親の台詞。

 楽しいじゃないか、スキージャンプ。

 月山商業のアンカー、禰宜田が最終ジャンプ終了後の悠太に対して放った台詞。
 禰宜田は、このジャンプ以前まではスキージャンプをただ遊びにしか思っていなかった。人身御供となんら変わらない崖の儀式に比べれば、遥かに簡単なものだから。
 しかし、それは禰宜田の思い上がりであった。同じジャンプであっても、崖から飛び込むこむのとスキージャンプは全くの別物。風の流れの違い、カンテの切るタイミング、少しでも距離を稼ぐための小技。スキージャンプには、スキージャンプなりの難しさがあるのだ。
 そのスキージャンプの魅力にこの時初めて気が付き、島からの呪縛からの脱却から一歩進んだ禰宜田。それがこの「楽しいじゃないか、スキージャンプ。」である。まあ、顔が相変わらずヤバイですけど。

 第137話『なめるな!』より、尻屋潔の台詞。

 岸谷!!無理だ!!誰か…、誰か岸谷を止めろ!!

 出血多量で瀕死の重傷の岸谷を止めようとする血塗れの皇帝の台詞。
 第131話『岸谷弘基の憂鬱』のシリアスなギャグに対する返しの場面であるが、あんたも充分無茶苦茶だよ…。岸谷の怪我を心配するのは結構だが、とりあえず自分の身の心配を…。ちゅーか、そんなところから現われるって…。

 最終話『ありがとう』より、野々宮悠太の独白。

 ついに来た。お父さんと同じ場所に。
         そして、野々宮悠太を金メダリストに。


 描き下ろし部分であるオリンピック日本代表の会見の悠太の独白。これが、ノノノノ真のラストであり、最後の台詞である。
 いや~、女性ということを隠しながらも、何とか夢を叶えれてよかったですねえ。金メダルを取るまでにどのような苦難があったかは想像するしかないけど、あとがきの部分を見る限り金メダルの悲願は果たせたからな。多分、スキージャンプ選手は引退するかもしれないけど、そこからがノノとしての本当の人生のスタートかもしれない。何はともあれ、おめでとう!!
 でも、このオリンピック代表選手の中で一番報われたのは、ノノではなく、ベテランの槙野慎一かもしれない。ノノの父親であり、スキージャンプ選手であった由良祐介。その後輩である槙野は、由良の致命的なミスにより、辛酸を舐める事になった(そのミスを責めることもできないが。)。その辛い経験がありながらも、12年間耐えに忍んだ。その結果、金メダルという頂に辿り着いたのだ。結果論ではあるが、槙野慎一は影での最大の功労者かもしれない。何時もバッケンレコードを越されている印象が強いけど。

 全13巻、全142話で幕を閉じたノノノノ
 ノノの物語はコレで終わりだが、これからも岡本倫の漫画を今と同じように、いやそれ以上に応援したい。エルフェンリート時代からたんを応援してい人間として。岡本倫先生、お疲れ様でした!!

         最終兵器彼女


 これまた懐かしいものが…。

 漫画とかアニメとかゲームで、たびたびボロ泣きすることがある蔵間マリコです。
 昨日の夜、久々に本棚の中を整理した。ここ最近、漫画を欲しい漫画がコレでもかといっていいぐらい発売してて、今月は30冊近く買っているからね。漫画が好きとはいえ、ここまでたくさん買うのは就職浪人時代以来かもしれない。おかげで、本棚が一杯一杯のぎゅうぎゅう詰めになって…。というわけで、久々に本棚を整理しました。
 本棚から、ベッドの下へ。それはまあ、結構な重労働でしたよ。そりゃあ、200冊近くは入れ替えたからなあ。風呂からあがったのに、わざわざ棚の整理をしないといけないとは。入る前に、済ませて置けば良かった…。
 でも、整理するのも意外と楽しかったですよ。昔買った面白い漫画が色々と出てくるのですから。ダメ人間佐藤君とそれと同じくらいダメ人間たちがしっちゃかめっちゃかするNHKにようこそに、PEACH-PITの漫画にはまるきっかけであったDearS、見ているだけでもこっちまで腹が減ってきそうな喰いタンなどなど…。ホント、よくよく見たらいい思い出ばかりが見つかりましたよ。
 中でも、『最終兵器彼女』を見つけた時は、掃除するのにも手が止まってしまい、思わず半分ほど読みふけってしまいましたよ。何せ、自分が最もはまった漫画の一つなのだから。

 自分が最終兵器彼女に出会ったのは、ブログを開設し始めた頃(FC2ブログではなく、CURURUブログ開設の方です。)。
 最終兵器彼女の連載が終わってしばらく経って、最終兵器彼女が漫画通の間でブームになっていた時に、この漫画に出会ったんだよな。それ以前は、TVアニメ版のDVDかなんかのCMで、タイトル自体は知っていたんだが、どうもタイトルがタイトルだけにちょっと恥ずかしくて…(エルフェンリートの単行本を恥ずかしくもなく買っていた人間が言うにはアレだが。)。でも、ブログ仲間とかの間でも妙に流行っていたから、物の試しに買ったんだよな。
 そしたら、見事にツボでして…。ごくごく普通の高校生のシュウジが、ちっちゃいけど健気で可愛い女子高校生のちせが恋愛する物語なのだが、その最終兵器というのがちせでして…。まあ、何が何でそのようになったのかとか経緯は全く描かれていなかったが、あまりの衝撃的な物語のコンセプトに驚かされましたよ。
 しかも、その物語のコンセプトに相応しい話の内容でして…。徐々に激化していく戦争、とあることが切欠で、人間としても最終兵器としても徐々に壊れていくちせ、シュウジの周りで起こる悲恋の数々。もう読んでいて、胸が締め付けられる思いになったのは、何回あったことやら…。それも、間の取り方や手法が秀逸だから尚更である。
 特に、最終巻はあまりにも辛すぎてまともに読めなかったのはいい思い出。シュウジとちせがエッチしているシーンにも関わらず、何か虚無感というものに襲われるし、ちせを探しに死屍累々の大地を走るシュウジ、そして多少の救いと切ないラスト。切なさという点においては、これに勝る物語は未だに読んだことがない。
 それから、TVアニメとかOVAなんかも見たな。そっちは、製作元のGONZOらしくアレンジが加えられていたけど、基本的な物語の流れは同じだし、ちせ役の折笠富美子の演技力の凄さに感服した記憶があるな。原作のように感動が出来たわけではないが、アレはアレで面白かったな。実写映画?そんなもん知らん!!

 地球最後のラブストーリー、最終兵器彼女
 昨日は、半分まで読んでいたから、今日は最後まで読みきろうかな?でも、途中で心が沈みそうで完走できるか怪しいし、コレ読んだら何か眠れなくなりそうだし、枕を濡らす事な間違い無しだし…。間違いなく、名作の部類なのだがなあ…。


        

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