こういうのって、雰囲気あっていいよなあ。
美味しいものを探すために地の果てまで歩く蔵間マリコです。
いや~、今日は死ぬほど暑くて倒れそうでしたねえ。影一つ無い、自販機すら置いていない工事現場でただひたすら車の交通警備。仕事だから当然のことですけど、これが辛いのなんの。首に保冷材を入れたネッククーラーを入れて、キンキンに凍らしたクーラードリンクを2本、そして昼休憩に眼に熱と太陽光を入れないためにアイスマスク。こんだけフル装備をして、なんとか仕事が出来るレベルですからねえ。ホント、何年経ってもこれは慣れませんわ。
ただ、幸いなことに今日は3時に仕事上がりでしたからねえ。仕事の終わった後の時間がいつも以上にある。今日は日々の疲れを労うために居酒屋でビールを一杯グビグビと……、と言いたいところでしたけど、時間帯的にはまだまだ早い。だったら、ゲームセンターで時間を潰すというのも芸が無い。では、どうしたら。
というわけで、今回は食べ歩き大好き人間として、噂の店に行きました。その店は、広島駅付近にある精肉屋『コロッケのせきや』。看板名どおりにコロッケをはじめとした、揚げ物を売っている店である。
広島駅付近で惣菜を買うのならいつもは駅地下かデパ地下で買い物、それ以外の時は本屋とテリトリーに置いていない場所である。再開発の名の下に、美観や老朽化の関係で今は無き愛友市場、その斜向かいのエリアには今でも昔ながらの店が多く立ち並ぶ。フルーツ屋に中華料理屋、玩具店などなど……。そんなレトロ感あふれる商店街の中に、コロッケのせきやがある。
自分はこの店に初めて行ったけど、いきなりビビリましたねえ。なんせ、殆どの商品が売切れの状態だったのですから。白肉の天麩羅に、手羽先、豚カツが終了。残っていたのは、コロッケとメンチカツ、そしてやおぎも(後述で説明)。人気がある店だから売り切れになるとは聞いていましたが、こんなことになるとは……。読みが甘かった。結局、コロッケとメンチカツ、やおぎもを買いました。
だけど、この店の雰囲気はまさに昔ながらの肉屋さん。バッドの上に置かれたコロッケとメンチカツ、ひたひたの醤油ベースのタレに漬かったやおぎも、それらがショーケースの奥に並べられている。店内からは、油の良い香り。そして、店主は非常に気さく。これは本当に昔ながらの人の温かみを感じる店ですよ。
これがコロッケとメンチカツ。小さいほうがコロッケである。小判型の小ぶり、おやつに食べてももってこいのサイズである。値段もコロッケ55円とメンチカツ70円と非常に良心的である。
コロッケ。
ソース無しで美味しいという話を聞いたので、実際にソース無しで食べてみたけど、本当にビックリするほど美味しい。クリームとか使った滑らかなタイプのコロッケではなく、昔ながらの塩と胡椒のシンプルな味付け。そんな懐かしい味でいながらも、しっかりと味付けされて美味い美味い。ジャガイモの味も殺していないし。これは病みつきになる。
メンチカツ。
こちらもひき肉に玉葱を混ぜたシンプルなものだけど、こちらもソースをかけなくてもビックリするほどの美味しさ。肉汁があふれ出るし、肉の味も玉葱の味もちゃんと伝わってくる。個人的には、ハンバーグのような大きめなメンチカツが好きだけど、こういう小ぶりで食べやすいメンチカツもいいな。
やおぎも。
やおぎもとは牛の肺のことであり、広島県では昔から食べられているホルモンの一つである。広島県では、せんじがらや白肉の天麩羅、ホルモンハンバーグなどといったホルモン料理がかなりあるのだが、やおぎももその一つである。今でこそそこまで食べられていないが、スーパーに行けば売っていることが多い。
味に関しては、非常に独特な味。基本的な醤油味でしっかりと味付けされているけど、やおぎも自体の触感と風味が独特。非常に柔らかいんだけど、中がレバーみたいな感じ。匂いもこれといったこともなく面白い風味になっている。ホルモン故に好き嫌いは確実に分かれるだろうけど、個人的にはなかなか美味しかった。
ちなみに10本で230円というビックリするほどの安さ。流石に10本全部を食べるのは流石にきついので、残りの半分はうちの親父にあげました。
昔ながらの肉屋のコロッケを売っているコロッケのせきや。
噂の店がこんなに美味しいものだったとは。デパ地下とか駅地下も悪くないけど、ここのコロッケはそれに勝るとも劣らずの味だ。また機会があれば、寄ってみたいものだ。