こんな終わり方でよかったのかなあ・・・


 


 『機動戦士Zガンダム?-星の鼓動は愛-』を視聴しました。蔵間マリコです。


 やっとZガンダム三部作を全部見ました。う~ん、なんか微妙だった。TVアニメ版を見ておらず、基礎知識がある人はともかく、TVアニメ版を見たことある人や全くの素人が見たら、不自然なシーンがたくさんあったのが気になりました。でも、まあまあ面白かったな。そこで今回は、機動戦士Zガンダム?の良かったところと悪かったところを上げたいと思います。


 


 まず、良かった点をあげよう。


 話が全体的にスマートになっている。これは、映画化に当たっての話の尺を短くしたということもあるだろうけど、不必要なシーンは出来る限り飛ばしいる。ティターンズの非道な戦略(エゥーゴとサイド2・18バンチへのコロニー・レーザーの攻撃、21バンチヘの毒ガス攻撃。)やメールシュトローム作戦でのコロニー・レーザー奪取など。全体的に省略可能なところは、上手く省略されている。


 次に良かったと思う点は、機動戦士Zガンダムの名悪役ヤザン・ゲーブルの扱いだろう。原作でも、凶悪までの強さを誇っていたものの、何故ジュピトリス側に寝返ったとか、ジュピトリスのエースパイロットとのやりとりがTVアニメ版の終盤では不明瞭だった。


 だが、劇場版では裏切った理由が明確に描かれ、ジュピトリスと合流後のやりとりがはっきりと描かれている。そこのあたりは、ネタばれになるので実際に見るといいだろう。まあ、このことは個人的にも好きなキャラなので。


 


 一方の悪かった点は、まず重要なシーンが飛ばされすぎ。


 キリマンジャロでのフォウとの再開と永遠の別れ、クワトロ・バジーナのダカール演説、グラナダへのアクシズ落とし、これらはZガンダムの重要なシーンといっても良い。キリマンジャロとアクシズ落としの出来事については、Zガンダムの特徴の一つである強化人間の登場の部分を役割している。ダカール演説については、クワトロが亡きブレックス准将の跡を継ぎ、社会的・政治的な戦略を展開する重要なシーンである。


 TVアニメ版では、その特性を十分に発揮されているのだが、そのシーンが飛ばされているため不自然な展開になっている。それぞれの登場人物が、上手く生かされていない。ただの無駄死にになっているようで悼まれない。特に、アクシズ落としの場面が省力されているせいで、カミーユの突撃が大変なことになっている(笑)。


 


 もう一ついけないと思ったのは、登場人物の台詞や行動であろう。例えば、登場人物の死ぬ直前の台詞とかがいただけない。ジェリド・メサの「カミーユ!貴様は俺の・・・・・・!!」がただの「うわぁーっ!!」になっているし、レコア・ロンドの最後の台詞「かってよ、エマ中尉。男たちは戦いばかりで女を道具に使うことしか思いつかない。もしくは女を辱めることしか知らないのよ」も大幅に変えられている(そこは、劇場版だと問題があるので変更されたのだろう。ちなみにGジェネとかでも大幅に変更されている。)。レコアはともかく、ジェリドの名台詞は変えて欲しくなかった。


 あと、カミーユパプテマス・シロッコジ・Oに突撃するシーンで、本来なら「まだ抵抗するなら!!」が「女の元へ帰れ!!」はいくらなんでもないだろ。あの台詞は、カミーユの名台詞の一つなのに、凄くショックだった。


 


 全体的に見ると、どうもイマイチという印象が拭えなかったZガンダム?。次回作にガンダムZZの劇場版で雪辱を晴らして欲しい。その時は、永野護版で(笑)。


 


 機動戦士Zガンダム?-星の鼓動は愛-の評価


 


 満足度 ☆☆


 ガンダム度 ☆☆☆


 リメイク度 ☆☆