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 てめえ達の命は無くなりました。
 新しい命をどう使おうと私の勝手です。
 という理屈な訳だす。

 B'z の稲葉の物置と鈴木のおっちゃんが好きなキャラな蔵間マリコです。
 昨日、ブログで言っていた通りに見に行きましたよ。週刊ヤングジャンプの売り上げ頭であり、SFバイオレンス漫画の代表作の一つでもある『GANTZ』の実写版映画を。
 自分は、GANTZの原作ファンでしたからねえ、今日という日が楽しみでしたよ。実写映画である分、不安要素も幾つかありましたが、それ以上に期待もありましたから。という理屈な訳で、朝一で郊外の映画館へと行きました。
 で、GANTZが公開されている映画館に行ったのだが、それがなかなかの人数でして…。中学・高校生といった、GANTZを好みそうな世代を始めに、嵐の二宮和也と実写版DEATH NOTEのL役の松山ケンイチを目当てに見に来た女性などかなりの人数がいた。自分は幸い、事前で予約で席を手に入れたクチだから問題なく最初の公演のチケットを手に入れたけど、相当な人数がいたためか、席がなくなっていたらしい。やはり、自分同様に期待している人間が大勢いたというわけか。こりゃあ、見る前から期待が高まるな。

 そんな意気揚々とした気分を保ちながら、朝食ついでのおにぎりとフライドポテトを食べながら自分はGANTZを見た。
 そして、その実写版の感想なのだが、色々と力を入れているだけあってか、そこそこ面白いものに仕上がっていたと思う。GANTZスーツやXガンといったような小道具もしっかりと原作のイメージを再現しているし、登場人物の感情表現は上手く描けていると思う。あと、所々に入っている笑いどころのエッセンスも結構いい線行っているものだと思うし。
 ただ、あくまでも内容としては及第点であっても、良作とか名作といわれるような出来のレベルではない。まあまあ見れると言う内容であって、オススメできるとは言い難い。原作のGANTZと比較すると、かなり劣ってしまう部分が多い気がする。そのためか、原作みたいにのめりこむような感覚はなかったな。
 実写版GANTZの主に悪いと思った点は二つ。一つ目は、キャラクターに感情移入させるための登場人物への掘り下げがかなり弱いところだ。主人公の玄野は、作中で昼行灯と言われているエピソードやそれを関連付けさせるものもあまり描かれていないし、脇役達にいたっては、日常生活や生前の行動なども全く描かれていないせいか印象に残らない。まあ、加藤に関してはまあまあ描かれているから良かったけど、全体から見ればあまり上手な演出ではなかった。
 それともう一つ、GANTZの最大の魅力である異星人の生活サイクルや対峙した時の緊迫とした雰囲気が描けていない。原作を読んでいるからどこで死ぬとかどうとか出なく、『あっ!!』と言わせるような不意打ちな展開が殆どといってない。まるで、予定調和で登場人物が死んでいくようで、単に原作を追っているというような感覚しかない。それでかつ、原作では人気のある戦闘シーンの一部を省いているからやってられない。尺の関係もあるかもしれないが、あまりにも下手としか思えない…。

 及第点であるものの、原作と比肩する面白さは遠く及ばなかった実写版GANTZ
 やはり、日本の漫画原作の実写版映画は上手く仕上げることできないのだろうか?このままでは、4月に公開されるPart2の出来が不安である…。かといって、4月に上映されるPart2を見に行かないという選択肢も無いし…。
 監督さん、もっと頑張ってくださいよ…。せめて、イヌ星人やネコみみ星人やにゃんころを出す勢いぐらいで。

 実写版GANTZ Part1の評価

 満足度 ☆☆
 SF度 ☆☆
 バイオレンス度 ☆☆