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 むっちゃハイテンションだなあ…。

 テンションがぶっ飛んだ作品とテンションがどん底に落ちるような作品が大好きな蔵間マリコです。
 やっぱ、テンションが高い作品を読むと何だか元気になるなあ。今週の週刊ヤングジャンプから連載開始された中山敦支の『ねじまきカギュー』。10週連続読みきり掲載の中でテスト的に掲載されましたけど、群を抜いて面白かったですからねえ。独特な画風に、濃い過ぎるキャラクターに、叫びまくりの迫力満点な見開きページの使い方、そして天井知らずのテンション。作風的にYJよりも、UJとかWJとかの色に近いと感じたけど、なかなかの面白さだったから長期連載を期待してましたよ。
 で、その長期連載一話目だけど、それがもう読みきり時と遜色のない面白さで…。基本的な流れは、読みきり時とあまり変わりないのに、もう無茶苦茶過ぎるくらいのテンションで話が進みまして…。ホント、目にかけていただけはあるわ。
 ノノノノも連載が終了して、新連載陣がどうも泣かず飛ばずで、他のメインの漫画も低迷気味だったけど、これはかなりのアタリだな。いや~、ヤンジャンを毎週買っていた甲斐があったよ。これで、楽しみがまた一つ増えたものである。

 しかし、ねじまきカギューの読みきり掲載時および本掲載時で再認識されたことが一つある。それは、漫画というのはツカミの部分が非常に重要だと。いや、漫画のみならずアニメやゲームなんかもそれがいえるであろう。ここで成功するか否かは、作品の命運を決めるようなものだからな。
 例えば、自分が大好きな漫画であるエルフェンリート。物語冒頭部分はなんか若干の胡散臭さのあるものの、ドジっ子だの幼馴染みだの、萌え路線の作品にはありがちなものが所々に散りばめられていて、最初はさしたる印象はなかった。
 だが、そんな印象をも吹き飛ばしたのが、ドジっ子秘書の如月の首チョンパシーン。あれは、ゾクッと来たね。一見、メインキャラと思わしキャラが1話目で退場だからねえ。その後も、その如月を殺した張本人がとてもそうは思えないネコ耳のような角が生えた萌えキャラだし。もうとにかくビックリの連続でしたよ。それが、エルフェンリートにはまった切欠といえよう。
 あと、数回前に紹介した最終兵器彼女なんかもそうだし(掲載時1話目はタイトルを伏せていたらしい。)、今の最もホットな作品である魔法少女まどか☆マギカもそういったものに該当するし(しかも、それが後々に大きく影響しているから凄い。)。やはり、上手い具合に見るものを誘導するという手段は重要なようだ。
 とはいえ、あくまでもコレは自論みたいなものだからね。ツカミの部分に失敗したとしても、途中から急激に面白くなる作品もあるし、そういった強烈なインパクトを面白いものは面白い。あくまでも、初回・序盤での驚きの展開は選択肢の一つに過ぎない。なんで、1ブロガーの戯言なのであんま気にしないように。

 サブカルチャーの作品において、一つの勝負の分かれ目である序盤。
 さて、ねじまきカギューは第1話目は好発信できたが、2話目以降はどうなる事やら…。今、ヤンジャンで人気のある作品群の波に飲み込まれない事を祈りたいものだ。