マブラヴ&マブラヴTE


 オルタと総集編2、シュヴァルツェスマーケンを買いそびれてる…。

 可愛いおにゃのこが戦う作品も血と汗と硝煙まみれな戦争ものも好きな蔵間マリコです。
 ついにといいますか、今更といいますか、あの外伝作品がアニメ化しますね。エロゲーメーカー、アージュの大人気を博したあいとゆうきのおとぎばなし『マブラヴオルタネイティブ』の外伝作品である『マブラヴオルタネイティブ トータルイクリプス』が。
 何て言いますかね、マブラヴシリーズのファンとしてはかなり複雑です。いや、色々と訳あってアニメ化不可能といわれていたマブラヴシリーズがアニメ化される、それも本編よりも好きなトータルイクリプスがアニメ化されるというのは嬉しいんですけど、色々と不安が過ぎってたまりません。何故にマブラヴ本編から放送をしない、世界観の知識が無いとチンプンカンプンになる恐れがある、戦術機やキャラの作画、ミリタリー色が本編に比べるとかなり濃い、今日のこの手のアニメの流れとは正反対の内容などなど…。XBOX360でマブラヴが移植されるのに合わせてのアニメ化なのかもしれないけど、期待よりも不安が大きいです。
 どうするのでしょうか、アージュさん。マブラヴシリーズだけでも、トータルイクリプスユーロフロントシュヴァルツェスマーケンと際限無く広がっているのに、アニメ化するなんて…。無謀というか、思い切った英断というか…。

 まあ、色々と不安でたまらないトータルイクリプスですが、結構この手の作品を世に出すにおいてハードルが高いような気がする。原作が18禁のゲームで、外伝やスピンオフは全年齢対象作品の物(逆も少ないけど。智代アフターぐらいか?)って。
 どうして、そのような事を思っているのかというと、それなりにわけがある。元々が18禁の作品である故に、それをプレイした事のある人前提の内容だから、どうしても閉鎖的ということだ。確かに身内だけで楽しめるから茶化される事があまりないというメリットがあるんだけど、原作プレイ前提の作品のため、それも買うのは一部のファンだから商業的には苦しい。18禁からコンシューマー化ですら、結構リスクがあるのだから尚更である。
 今秋アニメが放送されるTYPE-MOONの代表作『Fate/staynight』シリーズの一つであり、ニトロプラスの合同作品であり、虚淵玄作の『Fate/Zero』は、両他の企画を進行させる体力があるからアニメ化に乗り出す事には問題ないけど、それでもHeaven's Feel編がアニメ化されていないから、厳しい部分も少なからずともある。それを考えると、他を犠牲にしてでも大艦巨砲主義にしているアージュはとても危険な橋を渡っているようで…。
 そんなことを考えると、『魔法少女リリカルなのは』シリーズは奇跡的なものかもしれない。原作のとらいあんぐるハート3のスピンオフである『魔法少女リリカルなのは』(注、こちらとアニメは全くの別物。18禁。)を作ったivoryが潰れてしまい、同社の脚本家の都築真紀氏がリリカルなのはの後釜を継いだ。結果、TVアニメは3作品と大成功、劇場版1作(もう1作企画進行中。)、ゲーム1作(これも1作企画進行中。)、漫画も多数描かれ、今でもファンが多数存在する根強い作品となった。それもこれも、スピンオフのスピンオフだから原作を知らなくても楽しめるという敷居の低さの勝利といえよう。会社が潰れてから大成したというのは、なんとも皮肉な話。
 ただ、リリカルなのはシリーズも小なりにも問題もあったりする。版権の問題である。どうも、元々の会社との版権の関係でグッズとかの縛りがあるんだよね。だから、グッズとか出る際に、TVアニメ版はリリカルなのはStrikerSとか魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st名義(劇場版の目的の一つとして、版権問題の解決があるらしい。)とかでしか出せないらしい。そのせいか、結構グッズに偏りが激しい。都築さんが引き受けたとはいえ、リリカルなのはは多くの人たちが携わった作品。非常にデリケートな話である。

 なかなか思うようにいかないエロゲーからの全年齢対象の外伝作品やスピンオフ。
 さて、トータルイクリプスは成功するだろうか?当れば、本編アニメ化とか言われているけど、これで失敗したら総崩れになり、最悪、アージュが解散という恐れも…。とにかくトータルイクリプスの成功を祈るばかりである。