2週間ぶりのパラレルパラダイス!!

 たんの漫画が好きで好きでたまらない蔵間マリコです。
 さてさて月曜日ですので、いつものコーナーを更新しますよー。週刊ヤングマガジンで絶賛連載中の岡本倫先生のチートエロ漫画『パラレルパラダイス』の感想のコーナーを。
 いや~、2週間ぶりのパラレルパラダイスは最高。なんていうか、水がないまま砂漠を彷徨っているところにオアシスを見つけたようなもので。いや、流石に砂漠なんて行ったことはありませんけど、そのくらい潤うんですよ。無理強いさせることはできませんけど、倫たんの漫画があると無いとでは違いますからねえ。特に、次の連載が始まるまでの空白の期間なんかはね……。だからこそ、1話1話を感謝したいものですね。
 とまあ、前置きはこれぐらいにして、そろそろ本題に入らせてもらいます。当然ながら、岡本倫先生の独特の作風やネタバレ、管理人の独断と偏見が入りまくりです。ですので、そういうのが嫌だという人はここまで。別に大丈夫という人はどうぞ。 

 今週のパラレルパラダイス第22話『散華』が掲載されましたが、一つの別れと共に、良太の世界とルーミの世界との価値観の違いというものを改めて感じさせられる回でしたね。普段はエロがメインですけど、こういうのがあるとやはりたんらしさがある。
 さて、まずは今回のタイトルの散華。今回は珍しく言葉遊び的なタイトルではなく、シンプルなタイトルとなっているが、実は同じエピソード名がエルフェンリートでも使われている。EL064、全裸の白川が角沢長官に股間をえっちぃことされて、蔵間とマリコがハープーンでぺしゃんこになる回ですね。まあ、エルフェンリートの時とは違って、エロもないし、人も死ぬ回ですが。エロメインの漫画なのに逆転現象が起きている、不思議な話だ。
 タイトルのことも終わったし、本編の感想を。前回のラストで崩月が起きたハル。どんな最期を迎えるのか、倫たんのファンだったら予想していたかもしれない。体が溶けて死ぬ、もう倫たんの漫画でのお約束の一つですね。ただ、今回はラブコメ要素がメインだから、今までに比べると遥かにマイルドな描写になっている。まあ、エルフェンリートのにゅうみたいに筋肉や骨が剥き出しみたいなのはきついからなあ……。
 そんな死を迎えつつあるハル。陽太は例によって交尾で助けようと考えるが、ハルはそれを断る。まあ、嫉妬深い神の呪いから解放するからといっても、好意を持っていない相手から交尾をするなんて死んでも嫌だというのは分かる。特に、戦いが隣り合わせの異世界で生きる人間なら尚更のことだろう。
 歯痒い思いをする陽太だが、陽太はそれ以上に納得のいかないに苛まれる。死にゆくハルに念仏を唱えるミサキ、そしてこの世界での死がどういうことかを説明するルーミとモモ。陽太が20歳で死を迎えるこの世界がおかしいと思うのは分かる。でも、これがルーミたちの世界にとって当たり前のこと。その当たり前なことで陽太が怒ってもどうにならないし、ルーミたちの習慣を否定するわけにもいかない。そして、ルーミたちも陽太の世界を否定するわけにはいかない。この温度差があまりにも悲しくて、切ない。
 勿論、ハルもそうだった。しかし、それだからこそハルは陽太に託した。陽太から見てこの世界の呪いを終わらせるために正してくれることを。それがハルの願いだ。
 最期にハルはあることを頼む。手で触れてほしいと。涙を堪えながらハルに触れる陽太。それを「・・・・なるほど これは気持ちいいものだな・・・・・ しあわせだ・・・・・」と言い、ハルは逝った。今までルーミやリリア、ミサキ、モモは陽太に触れられて、欲情の泉でびゅるびゅるになることばかりが強く描かれていたけど、ハルの場合はそうではない。男の人の温もりとでも言うべきだろうか、ハルは最期にそれを知ることができたのだ。数多の人間が男を見ることもなく死んでいく世界で、それだけでも幸せなことなのかもしれない。
 死んだハルの遺品を回収するクインテットの4人。陽太は20歳で死ぬことが当たり前の世界で悲しんでいたら心が壊れるのではないかと思っていた。しかし、実際は違った。ハルが逝き、涙する4人。やはり身近なものが死んでしまえば、この世界の人間でも悲しむのは同じだ。

 ついにクインテットの一人、ハルが逝ったパラレルパラダイス
 これから陽太とクインテット4人の旅が始まるが、果たしてこの世界の呪いを解くことができるのだろうか?いや、亡くなったハルのためにも解いてほしいものだ。

 パラレルパラダイス第22話の評価

 満足度 ☆☆☆☆☆
 たん度 ☆☆☆☆☆
 しんみり度 ☆☆☆☆☆