キン消し010

 今回も完成度が高い!! 

 32歳になっても、ガシャポンはいいものだと思う蔵間マリコです。
 金曜日に買っていたんですけど、今日の午後開封しましたー。80年代に一大ブームを起こしたガシャポン『キン肉マン消しゴム』(以下、キンケシ)の新シリーズ第4弾を。
 たまたま見つけてから第1弾から揃えているキンケシですけど、今回も見つけ次第買いました。こういうのは1回だけの入荷で、再入荷しないというパターンが多いですからね。特にキンケシは、ガシャポンの中でも大人気だからな。買って後悔するよりも、買わずに後悔するほうがダメージが大きいものよ。
 で、肝心の中身はというと、キン肉マン(ペールオレンジ)、キン肉マンスーパーフェニックス(青)、シルバーマン(青)、ジ・オメガマンディクシア(赤)、キン肉マン&サンシャイン キン肉ドライバー(ペールオレンジ)、キン肉マングレート&アシュラマン キン肉バスター(青)。残念ながら彩色Ver.は当たらなかったが、6回で一通り引けたのはラッキーと言えよう。
 それにしても、今回も素晴らしい。ラインナップにハズレはないし、シルバーマンやジ・オメガマンディクシアといった現行のキン肉マンのシリーズに設定を合わせているし、ワザケシ2つでマッスルドッキングができるという嬉しい仕様。この出来の良さで、1個200円なんて安すぎる。父親の意志を継いで、キンケシを生産してくれる2代目社長には感謝以外の言葉はないよ。

 とまあ、今回も大満足な出来のキンケシですが、今回のキンケシの目玉でもあるシルバーマンについてでも話したい。オメガマンやスーパーフェニックスあたりも色々と話したいことがあるけど、シルバーマンのインパクトが頭一つ抜けているからね。
 シルバーマン。悪魔将軍ことゴールドマンの弟であり、正義超人の始祖でもある超人。そして、完璧超人始祖(パーフェクトオリジン)、完璧・弐式でもある超人。黄金のマスク編においては、兄のゴールドマン絡みの話で少し登場する程度で、なんだか凄い超人という設定だけに近い存在だった。
 それが本格的に描かれたのが、完璧・無量大数軍編の終盤戦。正義超人たちが完璧超人始祖との戦いで苦戦している最中、旧友であるサイコマンを止めるために短時間ながらも復活する。その言動は、まさに正義超人の始祖というだけあって、穏やかな言葉遣いで、表情も柔らか、性格も平和的で誰からも頼りにされる完璧超人そのものだ。
 その一方で、虐殺王という恐るべき二つ名も持つ。普段は温厚な性格だが、いざ戦闘となると、血に塗れた凄惨な戦闘スタイルで敵を圧倒する。並みの超人がスパーリングすれば、ヘッドロックで首が弾け飛び、ベアハッグで胴体真っ二つ、キックで胴体を貫通するほどの破壊力を誇る。それは完璧超人始祖相手でも同じで、サイコマンですらマッスルスパークの原典であるアロガントスパーク一発でリングに沈めるほどの破壊力を誇る。そのシーンは、まさにえげつないの一言である。
 しかし、その戦闘スタイルはシルバーマンの目指していたものではなかった。彼の目指していたものは、戦いの中で分かり合えるという友情を最もとしたもの。彼が完璧超人という枠から抜け出ることが出来なかったのは、手加減が出来ないほどの圧倒的な力と生まれもっての性ゆえ。アロガントスパークも究極の殺人技ではあるが、シルバーマン以外に使いこなすことの出来ない代物だ。彼に出来ることは、超人を殺すことと、超人たちに正義超人の在り方を伝えることしか出来なかったのだ。それがシルバーマンの悲劇だろう。
 でも、シルバーマンの遺したものは無駄ではなかった。現代の超人は、正義超人だけでなく、悪魔超人も、完璧超人も戦いを通して分かり合えることが証明されている。そして、キン肉スグルが、シルバーマンが夢見た究極の活人技である、マッスルスパークを会得している。その顛末を見届けることこそ出来なかったものの、シルバーマンの蒔いた種が育ち、花が開いた。それが救いと言えよう。

 平和と虐殺の二面性で多くの読者を驚かせたシルバーマン。
 さて、キンケシ新シリーズ第5弾はどんなラインナップだろうか?個人的には、サイコマンあたりがラインナップに並んでくれると嬉しいのだが……。サイコマンも、シルバーマン同様に熱いキャラだからねえ。サイコマンは、涙なしでは語れないよ。

キン消し011