ゴールまであと少し。

 たんの漫画が好きで好きでたまらない蔵間マリコです。
 さてさて水曜日ですので、いつものコーナーを更新しますよー。現在、週刊ヤングマガジンで異世界ファンタジー漫画のパラレルパラダイスを絶賛連載中の漫画家、岡本倫先生のスポコン漫画『ノノノノ』を徹底的に語るコーナーを。
 岡本倫先生のファンの皆さーん、パラレルパラダイスの人気投票済ませましたかー?自分は今週中に投票する予定です!!期限が3月6日と1週間しかありませんからねえ、そろそろ投票しないと急いで書かないといけない羽目になりますからね。きっと自分と同じような人間がいるかもしれません。
 で、誰に投票するかは前にも書いたようにエルザに3票。あんなに可愛いくて、切ないドSキャラはなかなかいませんからねえ。ここで1位を取らないと出番…、ともかく今もっとも熱いキャラの一人(猛一人はマヤかな?)だからな。3票入れたところで大して変わらないと思うけど、作品に対する情熱は見せたいところです。
 とまあ、前置きはこれぐらいにして、そろそろ本題に入らせてもらいます。当然ながら、岡本倫先生の独特の作風や管理人の独断と偏見が入りまくりです。ですので、そういうのが嫌だという人はここまで。別に大丈夫という人はどうぞ。

 第131話『岸谷弘樹の憂鬱

 ○あらすじ

 野々宮ノノ本人じゃないが、彼女に出会えたことに泣いて感謝する雪野高校の真岡護。
 彼の失敗ジャンプにより奥信高校が首位となったが、アンカーは岸谷で…。

 ○登場人物

 野々宮悠太、興梠みかげ、岸谷弘樹、尻屋潔、佐藤健、与田、村松、尻屋の父、尻屋小町

 ○ターニングポイント

 ・釘を刺す

 ついに首位となった奥信高校。そこに、尻屋の父と妹の小町が現れるが…。
 雪山とはいえ、スキージャンプの行われる大会で重装備なあたり尻屋の父は雪山に対しての警戒心があるのかもしれない。その一方で小町はゴスロリというのはどうかと思うが。
 しかし、わざわざ大会にまで足を伸ばすあたり、尻屋の父も様々な感情が渦巻いているのかもしれない。ここでIH制覇できなかったら諦めさせるという意志も感じられるし、優勝したらお前の我侭を許してやる。そんな二律背反を匂わせます。ただ、尻屋の父の台詞からすると尻屋のジャンプまで会場に到着していなかったようだ。どうせなら、息子のジャンプも見れば良かったのに…。

 ・プレッシャー

 尻屋に約束を反故されぬように釘を刺した尻屋の父。その一方で尻屋の妹の小町も、最後のジャンプに対しての並々ならぬものを感じさせていた。
 登場ページ数こそ少ないですけど、ここでも根っこの部分が兄に似ているところに苦笑せざる得ない。兄のことを変態ではないと反論したり(学校での尻屋の言動を知らないだけかもしれないが)、兄と同じように岸谷にプレッシャーをかけたりと。でも、彼女は彼女なりに兄のことを気にかけているからなあ…。悪気がないだけに言い辛い。

 ・棄権だ

 最後のジャンプに控える岸谷。しかし、傷口はますます開くばかり。そこに尻屋が現れ…。
 このシーンはなかなかキツイですよ。先ほどの尻屋がここでIH制覇をしないとスキージャンプを辞めないといけないと忠告されたというのに、怪我を見られてしまうなんて。そりゃあ、いつも以上に怖がる決まっているじゃないですか。
 でも、そこで棄権しろというのが尻屋のいいところ。いや、ここで棄権しなかったら命に関わるというのもありますけど、それでも自分の夢を捨てるというのは相当なことですよ。そんな当たり前なことを言う皇帝が本当にカッコ良くて、読んでいる側が申し訳ないと思っちゃうぐらいですよ。

 ・清水の舞台から突き落とされる

 だが、岸谷は覚悟は不退転だった。棄権させようとする尻屋に、岸谷は…。
 これをリアルタイムで見た時は、2、3日笑いっぱなしでしたよ。死地に向かうために何かしらの方法で黙らせるというのはよくあることですけど、まさか崖から突き落とすからねえ。しかも、白目のまま真っ直ぐ雪に突き刺さっているのも高ポイント。倫たんが定番の展開にプラスαしろなんて話を新人漫画家大賞かなんかで言っていましたけど、まさにこれですわ。これこそプロの技、いやプロでもできる人間は限られている!!

 ○まとめ

 たん史上最大のギャグが描かれた回。
 ここから先はラストに向けてのラストジャンプの連発だが、これもまたなかなか熱い展開である。

 スポコン以外にも見所が多すぎるノノノノ
 こんなに面白い漫画なんだから、パラレルパラダイスたんを知った人にも読んでほしいものだ。きっと更にたんの世界の深みにはまるはずだ。