たんの漫画を徹底的に楽しむ。

 エロもいいけど、謎も楽しみたい蔵間マリコです。
 皆さん、先日発売の週刊ヤングマガジンパラレルパラダイス読みましたかー?いや~、ついに始まったという感じですねえ。一歩間違えたら大惨事の展開、たんの本領発揮。いくら甘美の世界とはいえ、これもセットであるからこそ意味がありますからね。展開によっては読者にショックを与えるかもしれませんが、2年半付き合っている読者もきっと心構えが出来ているはず。これもたんの漫画の一つですから。
 とまあ、色々と不穏な雰囲気になってきたパラレルパラダイスですが、今回はちょっと考察についてでも話させてもらいます。内容は前回のアレについてでも。感想の時に多少触れましたけど、やはりまだまだ語りたいことがありますからね。
 というわけで、ここから先はネタバレや岡本倫先生の独特の作風、管理人の独断と偏見が入りまくりです。ですので、そういうのが嫌だという人はここまで。別に大丈夫という人はどうぞ。

 今回の御題は『師範』。
 ガーディアンたちを育成するためにミースの街に訪れるという謎の存在が今回の御題。自分に限らずとも、師範が人外の存在であると予想をしている読者は多くいる。自分も師範がロボットか何かかと予想している。そんなとにか~く怪しい存在を色々と予想してみた。

 ・師範の教えるガーディアンの心構えについて

 これについては、作中でも書いているように街を守るという意味合いが強い。
 ただ、この街を守るために自己犠牲になることを教えることについて、どうしても引っかかる部分がある。ただ、街を守るだけでなく、動物的な本能を叩き込んでいることが引っかかる。
 自分が考えるに、ただ街の人間を守るというよりも、種の保存という趣があるのではないのだろうか?城=人間の生産工場というのはこのサイトでも何度も書いたが、師範の役割の一つとして、人類の滅亡を防ぐことに意味がある。勿論、工場で生み出されている以上は滅亡することはないだろうけど、それでも表面上でも滅んでしまうと不都合が出る可能性がある。特に今回のアルルのような魔女が城に踏み込んだりでもしたらアウトだからね。だからこそ一人を犠牲にして、多くを守るというシステムになっているのだろう。

 ・師範と武器

 ここから先は完全に憶測の部分となる。だから、あくまでも妄想レベルの話だ。
 ミースの街の武器庫には、新品同然の武器が保管されている。誰かが製造している可能性というのもある。実際、カヅチは刀鍛冶である以上は、そういった技術もなくないだろう。ただ、識字という概念が失われてから久しい世界。だから、手入れをするなんてかなり難しい話だろう。
 そこでその武器を持ってきたのは、師範もしくは同じように外部から来たロボットが街に仕入れているのではないのだろうか?この武器によってガーディアンに戦闘の技術を叩き込むだけでなく、街の人間に自衛能力を与える。これも師範の仕事だろう。
 そして、もう一つの可能性を考えている。オーバーテクノロジーが存在している世界でわざわざ中世的な武器を持たせているのか。これについては、人間が反乱をしても大丈夫な程度のレベルの武器を持たせているのだろう。それに対して師範は、レーザー銃やビームサーベルのような桁違いの武器。勿論、ガーディアンたちに分からないように隠しておいて。これならば、反抗しても太刀打ちは出来ないだろう。

 ・師範を支配しているものについて

 師範がロボットという可能性で考えた場合、それの管理が誰かによって話が変わってくる。
 例えば、ロボットを管理しているのが上位存在のコンピューターの場合。これの場合だと、壊れている可能性がある。流石に手入れする人間が存在しないまま、3000年も異常なく稼動しているとは考えにくい。何かしらの異常があるかもしれない。だからこそ、あの極端な教えをガーディアンに叩き込んでいるのではないのだろうか?
 あるいは、ロボットを管理しているのがエルフである場合。これの場合だと、遺伝子を弄って嫉妬深い神の呪いから逃れた人間の子孫が、元の姿に近い人類を管理するためにロボットを使っている。言わば、世界はエルフの箱庭になっていることだろう。とてもエルフが声が変わる塩辛味の飴なんてものを予想せずに作れるわけがないですし。エルフ>ロボット>人間という力関係かもしれない。

 色々予想するから面白いパラレルパラダイス
 当れば面白いし、外れるのならそれも良し。自分としては、こうやって想像妄想を膨らませて楽しむのが倫たんの漫画の面白さの一つだと思う。なかなか分かってもらえないけど、こういう路線で楽しんでくれる人が一人でも増えてくれると嬉しいものである。