あくまでも個人的な意見なので、あまり気にしないように。

 自分の好きな作品を徹底的に楽しみたい蔵間マリコです。
 何度でも言いますけど本当に面白いですよね、岡本倫先生の作品。衝撃的なデビュー作のエルフェンリートに、一転変わって王道スポコンもののノノノノ、一瞬たりとも目を離せない展開が続く極黒のブリュンヒルデ、そして青年誌の限界に挑戦するパラレルパラダイス。どれもが違った魅力がありながらも岡本倫らしい作風が全開でいつ読んでも飽きない。
 岡本倫らしい作風?このブログでも何度も語ってるけど、実際にどういうことが岡本倫らしいのかを説明したことはあまりなかったな。自分の言う岡本倫らしさと他人の言う岡本倫らしさは違うかもしれないですしね。というわけで、今回は自分なりに考えた岡本倫らしい作風でも語らせてもらいます。
 当然ながら、ネタバレや岡本倫先生の独特の作風、管理人の独断と偏見が入りまくりです。ですので、そういうのが嫌だという人はここまで。別に大丈夫という人はどうぞ。

 ①基本的に女性がボロクソに言われたり、酷い目に遭う。

 なんていうか、女の子に対しての遠慮のなさっていうのが好きなんですよね。男女平等とかそういうのに五月蝿いご時勢でありながらも。
 その代表例がノノノノの槇野慎二の初登場シーン。サインを求める二人のファンに対して、一人の可愛い女の子が不細工な女の子をフォロー(という名の自分上げ)に対して、その可愛い女の子にボロクソに言うシーンがある。女の子に対する遠慮のなさが描きつつ、性格の悪い女の本質を見抜き、そしてブス専であることを描いている高度なギャグである。
 それ以外だと、エルフェンリートの坂東、極黒のブリュンヒルデの村上良太、パラレルパラダイスの多田陽太なんかもそれにあたる。特に陽太は、女の子を悉くボロクソに言うからね。まあ、異世界で唯一の男だからの特権かもしれない。
 あと、一言多いのもこの要素の部分に当てはまるかもしれない。普通に言えば問題ないことなのに、その一言で台無しにする。まあ、これについては相手も気にしていないことが多いが。
 でも、そのボロクソに言うからこそ見える女の子の感情がたまらないというか。岡本倫先生も言っているけど、可哀想な女の子が可愛いという考え方に共感しちゃうんですよねえ。プラスの感情だけ見ても飽きちゃうしね。やはり、明るいものも暗いものも一緒に食べないと。

 ②古典的SFをモチーフにしている。

 これは極黒のブリュンヒルデ以降顕著な要素。
 Febriのインタビューでも書いているのだが、学生時代に古典的SF小説にはまっていたことを語っている。その影響か、そのSFの要素を上手く岡本倫先生らしくアレンジしている。極黒のブリュンヒルデの各章のタイトルや君は淫らな僕の女王のタイトルの元ネタも全部SF小説だし、陽太の先祖がドレスデンの炭鉱で宇宙人の遺跡を発見したシーンもSF映画が元ネタである。そして、パラレルパラダイスの6巻のラストも猿の惑星あたりに強く影響している。気にして読まないと分からないが、こういったところを探すのも非常に面白い。

 ③グイグイと引き込む展開。

 岡本倫先生の強みであると同時に、週刊連載としては重要なポイント。
 どうしてルーシーがコウタの父親と妹のカナエを殺したのか、何故野々宮ノノが男装をしてまでオリンピックを目指さないといけないのか、なんでヒロインが刺殺されて街が荒廃しているのか、なんで交尾をしないといけないのか。序盤、特に第1話で強烈なギミックを仕掛けることによってどうしてこうなったのかという興味を抱かせるというのは重要だ。
 あと、謎が謎を呼ぶ展開もこれに当てはまるだろう。極黒のブリュンヒルデが特に当てはまるが、一つの謎が明らかになるとそこから数珠繋ぎのように謎が現れてくる。それもどれもが強烈なものばかり。これがあるから雑誌で読む価値があるのだ。

 ④なんだかんだで泣ける展開や温かい展開を用意している。

 エルフェンリートから大好きな要素。
 バイオレンスだったり、エロだったり、鬱だったりする。しかし、それらの最後に待ち構えているのは心温まる展開や悲しい結末。これがあるからこそ、心を揺り動かさせられるのだ。エルフェンリートでマユの誕生日は心が温かくなったし、マリコが死んだシーンでは思わず泣いてしまった。流石に今はそこまで大げさではないが、感慨深く感じるシーンは少なくない。
 そして、最近はそれを逆手に使うようになったというのも成長していると実感する。パラレルパラダイスのハルが崩月で亡くなった翌日に5P。あれは色々と衝撃的だったよ。胸熱な展開から一転、それを台無しにするのだから。でも、あれは絶対に記憶が残る。

 個人的に岡本倫先生らしい要素というと、このあたりだろうか?他にも色々とあるけど、大まかに語るとこんな感じだ。
 エルフェンリートから17年。日々成長している岡本倫先生ですが、これからどのように成長し、岡本倫先生ならではの物語を見せてくれるのだろうか?それを考えただけでもワクワクが止まらない。