平常運転だな!! 

 たんの漫画を徹底的に楽しみたい蔵間マリコです。
 いや~、岡本倫先生のツイッターでの発言って面白いですよねえ。普段は食べ物関連のツイートや風景のツイートがメインですけど、たまに漫画や漫画家になる前のツイートをしますからねえ。それが面白いのなんの。
 特に先日のツイートのこれ!!ああ、いかにもたんらしくて大好き!!恋愛なんかより、SEX、交尾、受精!!こんな欲望に忠実なところが作品に反映されていてたまらない!!「恋愛よりもSEXなんてわびさびがないぞ!!」と言われそうだけど、そんなの他の漫画家に任せれば良いしね。青年誌でガッツリ交尾をしてから、そこから恋愛が始まる。パラレルパラダイスはそれでいいじゃないか。
 とまあ、昨日今日はその話題で頭が一杯だったわけですが、今回は岡本倫先生の漫画についての恋愛感についてでも話させてもらいます。たんの漫画の話題で恋愛についての話は全くしていないですからねえ。今回の機会でもちょっと語りたいかと。
 当然ながらネタバレや岡本倫先生の独特の作風、管理人の独断と偏見が入りまくりです。ですので、そういうのが嫌だという人はここまで。別に大丈夫という人はどうぞ。

 まず、岡本倫先生のツイートで語った恋愛感。恋愛よりもSEX優先の欲望に忠実な恋愛感。
 これが当てはまるキャラと言えばパラレルパラダイスの太多陽太、ノノノノの尻屋潔、極黒のブリュンヒルデの高屋雅史がそれにあたるだろう。まあ、陽太については説明は要らないだろうが、尻屋はその欲望に忠実な恋愛感のキャラの先駆けとして描かれている。ヒロインである興梠みかげや主人公の野々宮悠太(が変装したノリコ)に対して、一方的な恋愛感を抱き、A4用紙54枚の台本(しかも、体位らしき絵もある)を書くという変態っぷりを披露している。またある時は、モブの女の子相手に「まずは受精から始めましょう」から始めましょうと告白したり、フラれると「生殖行為なめんじゃねぇぞ!!」ですからね。
 高屋雅史についてもかなりそれに近いが、彼女である若林初菜相手に胸を揉むという凶行を行っている。昔はこれでゲラゲラ笑っていたけど、今思えばちょっと可哀想かなあと思う。まあ、交尾される初菜が見たかったのも事実ですが。
 さて、交尾優先の恋愛感はともかくとして、プラトニックな恋愛感についてでも話そう。個人的にプラトニックな恋愛というと、極黒のブリュンヒルデのカズミ・シュリーレンツァウアーがそれだろう。
 ヘクセンヤクトへの電話が繋がる携帯端末を起動させるという名目で秋葉原でデートをするカズミと良太。そして、良太の家で誘惑し、最終的には一緒のベッドで寝る。命の恩人というのもあるし、打算的な部分もあるし、選択し一つ違えば交尾なんてのもあっただろうけど、カズミにとって純愛であることは確かだ。その証拠に彼女の口から「私の感情…全部ロジックで動いてやんとあかんのか?」と言っていますからね。好きな男でもない限りは、そんなことは言わないだろう。それにいつ処女を奪われてもおかしくない環境で生きてていて、好きな人に処女を捧げたいなんても発言していますし。まあ、11巻でやらかしちゃいますが。
 それに対して、メインヒロインである黒羽寧子もプラトニックなキャラではないだろうか?恋に対してはフワフワとした価値観しか持っていないけど、それでも良太に少しずつながらも惹かれていく。あるいは、本人が意識していないながらもそれが良太にとっては告白そのものでもある。交尾なんて淫らなことには全く興味がないし、知識もないというのもそれに拍車をかけているし、良太が寧子に対してセクシャルなことをしているシーンも殆どない(あるとしたら寧子の転入シーンぐらいか?)。そして、最後にラストのシーンでお互いに抱きつく。ここに来てもキスはないですからねえ。ここまでピュアな恋愛感情を貫き通すのも凄い。
 そして恋愛じゃなくて、共依存。極黒のブリュンヒルデの九千怜と藤崎真子、これは作中でもヤバイ関係性だと思う。かたや妹の怜奈を蘇らせるための計画のために真子を利用していたにすぎないシスコン、かたや(道具的な意味合いだが)命がけで助けてくれた九にべったりで、真意が明らかになってもそれで満足というヤンデレっぷりですからねえ。あの世でも九に振り向いてもらっていないのに、勝手に好意を抱いているし。こんなヤバイカップルのせいで世界の危機になるなんてはた迷惑な話だ。
 あと、これに近いパターンがエルフェンリートのヒロインのルーシーかもしれない。流石に真子のように盲目的ではないが、コウタは彼女にとっての居場所でありますからね。そんなコウタと8年前に出会い、優しくしてくれるコウタのことが好きになった。しかし、それは元から叶わぬ恋だった。人を殺して生きている以上は、先には悲劇的な結末しかない。ましてや、コウタの父と妹のカナエを殺したら…。それでも、8年後に鎌倉に戻ってきたコウタのことを求めていますからね。ただただ辛い話である。

 様々な角度で見て面白い岡本倫先生の漫画の恋愛感。
 パラレルパラダイスは基本的にハーレムだけど、メインヒロインのルーミとの恋はどんな感じになるだろうか?このままじゃあ、嫉妬深い神こと仁科が邪魔すぎるからなあ…。どういう結末になるか分からん。