色々な視点で楽しむのもアリだと思う。

 たんの漫画が好きで好きでたまらない蔵間マリコです。
 皆さん、今週のパラレルパラダイスを読みましたかー?いや~、なかなかと面白い回でしたねえ。これから先の展開が気になる要素ばかりで、頭の中で想像や妄想が広がるばかりですよ。
 特に今回登場したあのキャラ。前出たのと同じようにかなり胡散臭いですねえ。それも直前の回に出てきたあの方々たちも関係して、余計に存在として怪しい。自分以外の多くの読者も、そう思ったのではないでしょうか?
 というわけで、今回はそれに関係する小ネタでも語らせてもらいます。当然ながら、ネタバレや岡本倫先生の独特の作風、管理人の独断と偏見が入りまくりです。ですので、そういうのが嫌だという人はここまで。別に大丈夫という人はどうぞ。

 今回の御題は『エルフ』。前回の小ネタの御題もエルフでしたが、今回は今回でエルフに関係する情報が出ましたからね。いくつかの項目に分けて語らせてもらいます。

 ○エルフについて。

 それは過去に話題にしているので、こちらこちらを参考に。

 ○ハイエルフについて。

 ハイエルフは、文字通りエルフの上位種とも言える種族。基本的には不死に近い長命種であり、半神や妖精に近い存在として描かれることが多い。そして、通常のエルフよりも優れた身体能力や魔力を有している。森の番人もしくは、王族・貴族というケースが多く、尊敬もしくは畏怖の対象である。その一方で、その生まれ故に外界のことに疎かったり、傲慢だったりする場合もある。
 日本だと『ロードス島戦記』が有名であり、見た目こそはエルフと同じだが、全身が光に包まれており、妖精に近い存在として描かれている。中でも有名なのがディードリットであり、魔法や精霊の使役、剣の扱いにも長けるスーパーエルフ。現在の日本のエルフの雛形になった存在と言っていいだろう。最近だと、『ゴブリンスレイヤー』の妖精射手がハイエルフである。エルフのことを妖精と書き、外界のことをあまり知らないという点を見ると、原典のハイエルフに忠実と言えよう。
 そして、ファンタジーの原型とも言えるJ・R・R・トールキンの小説『指輪物語』でも、ハイエルフにあたる種族が存在する。上のエルフや上古のエルフと訳されているようで、太陽と月がない時代に光を見たエルフ、その中でも至福の地に住まう、あるいは住んでいたエルフのことを指すようだ。有名どころは作中最強クラスのキャラ、ガラドリエルだろうか。強靭な肉体や武器・武術の扱いに長けただけでなく、魔王サウロンが直接侵攻しない限りは打ち破られることのない防護魔法が使えるほどだ。そうでなくとも、指輪物語に登場する上古のエルフ自体、エベレストよりも高い山をピクニック感覚で走破できるほどの相当な身体能力を持つようだ。
 パラレルパラダイスのハイエルフは魔女同様に魔法が使えたり、人間を格下に見るあたり、比較的元の設定のエルフに近いかもしれない。ただ、ハイエルフに限らず、人魚も人間を格下に見ていたきらいがあったので何とも言えないが。

 ○ハーフエルフについて。

 ハーフエルフは作品の設定によるが、概ねは人間とエルフの間に生まれた混血の種族として描かれることが多い。寿命はエルフ同様に不死に近い寿命か、人間とは比較にならないほどの長命を持つことが多い。身体的能力についても、エルフと人間の長けた部分を有することが多い。社交性については作品によるが、人間の生活圏に暮らしているものもいれば、両種族から疎まれて人里離れた場所で暮らしているものもいる。
 日本だとドラゴンランスシリーズが有名であり、主人公のタニスがそれにあたる。基本的にドラゴンランスシリーズのハーフエルフは、人間に強姦されたことによって生まれた望まれぬ子だそうだ。疎まれているハーフエルフという扱いなら、個人的にはクイーンズブレイドの森の番人ノワなんかがイメージにあるな。
 指輪物語にも当然ながらハーフエルフは存在する。半エルフのエルロンドがそれであり、彼は裂け谷の領主であり、3個の指輪のうちの1個、風の指輪を所持する。実力は相当なものであるが、彼の配偶者であるケレブリアンの母、ガラドリエルが化け物すぎる…。
 パラレルパラダイスにおいてのハーフエルフは、社交性については中間とも言える立場を取っている。人里離れた森に住んでいるが、店を経営しているほどには社交的。その一方で、やはり人間とは違う種族だと感じさせられる言動も多い。寿命は1000年ほど。そして長耳ではなく、猫耳であることが特徴的だ。

 ○ハーフエルフの謎について。

 一際胡散臭い存在であるハーフエルフ。彼女が言うには、1000年ほど生きられることを語っているが、この発言について非常に不可解なものがある。人間の男性がいないというのに、どうして1000年間種族として存在するのだろうか?
 ハイエルフは彼女たちの発言からするに、3000年は生きている可能性が高い。そのため、別に男が存在しなくても、文明が崩壊したあとでも男がいなくても生き続けることができる。しかし、ハーフエルフは1000年しか生きられない。これはおかしな話である。
 考えられる可能性としては、やはり先ほどの説同様に異世界の人間同様に遺伝子改造された種族だろう。そして、城もしくはそれに近い施設で生まれている。ただ、これもハイエルフと違ったアプローチ、恐らくはハイエルフより先に作られた種族ではないかと考えている。猫耳というところがいかにも遺伝子改造という色合いが強いし、ハイエルフほど長くは生きられないしね。
 あとは、エルフが猫と獣姦した可能性もあるが…。あまり現実的ではない可能性である。

 ○はぐれエルフの店の看板について。

 ・サユリの店の看板
 『閉店大セール』『本日で終了』『毎日閉店』『完全廃業大特価』『本当に終わり』『超絶売りつくし』『もうあかん』『大体なんでもあります』『本日最終日』『千客万来』『明日もお待ちしています。』

 ・アルスレイヤのはぐれエルフの店の看板
 『閉店売りつくし』『本日最終日!!』『千客万来』『全品半額』『経営失敗!!』『閉店商法といえば当店』『完全閉店』『明日もお待ちしています』

 共通しているワードは千客万来、あとは本日最終日ぐらいだろうか。どちらにしても、大阪の胡散臭い店を様相する看板である。
 これについても、エルフ内での符号という考えで初期から考えている。人間は寿命が短い故に識字能力をはじめとした多くの概念を失った。しかし、エルフは長く生きているために失われた概念を継承している。識字能力もその一つだろう。

 掘れば掘るほど面白いものが見つかっていくパラレルパラダイス
 さて、エルフについての解答はどのようなものになるのだろうか?その答えが出るのは当面先そうだが、その時が楽しみである。